【感想・ネタバレ】貧乏は正しい! ぼくらの資本論(小学館文庫)のレビュー

あらすじ

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金融破綻、官僚汚職、経済不況などのバブル後の混乱をピタリと予言。日本人にとっての金と土地と家について解き明かす、目からウロコの必読書。世紀末を生き抜く若者もオトウサンも、これを読んで人生を考え直そう。

※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。

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Posted by ブクログ

読む前まではあまり期待していなかったし10年以上前の書籍だが、内容は期待以上!
現代の相続、土地、銀行、担保、抵当、ローンなどを用いて見事に現代の資本原理を解き明かしている。

出てくる単語は日常の中でも聞く単語ばかりだが実は知らないことが多い。金融や経済の根幹である闇の権力による悪魔主義を理解せずとも、本書を読めば如何に現代の資本原理というものが人間を奴隷化し、大切な個人の蓄えを奪い去るものだというのかがよくわかる。

相続税に纏わる相続という概念について、土地の在り方についてを踏まえ、現代の資本原理を見事に解き明かした一書。「大人」と云われる人達、一社会人として自覚のある方は是非一度読んだ方がいい。

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2010年07月09日

Posted by ブクログ

大宝律令の時代から平安時代、鎌倉時代、江戸時代まで日本は土地私有は無かった事を丁寧に解説。明治以降の土地私有と家と相続税、或いは鎌倉時代の一族という価値観、昭和の会社という制度を縦横無尽に語り、果てはバブル期に1億8000万円のマンション購入の顛末記へ。さすが、橋本治です。

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2014年04月14日

Posted by ブクログ

シリーズ第4弾。本書は、「現在の社会を成り立たせていた原則」がテーマとなっていて、日本史の中で「家」と「土地」がどのように扱われてきたのかが論じられています。

伝統的な「家」というシステムは、現在の「会社」と同じようなものであり、昔の人びとが「家」の中で生きていたのとほぼ同じような仕方で、現在の人びとが「会社」に勤めていると、著者は言います。ところが、「家」を相続するにはかなり多額の税金を納めなければなりません。著者は、どうして相続税というものがかかるのかを明らかにしながら、これまでどおり親の家に暮らしているのに、どうして国に税金を納めなければならないのか、と不平をとなえる息子の甘えを批判します。

しかし、バブル期の相続税は、単なる「甘え」では済まされない問題があります。その問題が、本巻の第二のテーマである「土地」です。橋本氏は、日本は歴史的に土地の「使用権」だけが問題であって、土地の「所有権」という観念は現実感のないものだったことを明らかにします。そして、土地の所有権という考え方になじまない日本人が、余った金を土地に注ぎ込んだのがバブルという現象だったのです。

バブルの崩壊は、従来の考え方が「当たり前」だと思っていた「会社」に勤める「大人」たちに、深刻な問題を突きつけました。それはちょうど、これまでどおり親の家に暮らしているのに莫大な相続税を国に払わなければならなくなった息子の直面している問題と、同じ構造を持っています。

こうして、これまでの社会を成り立たせてきた原則が、いまや維持しがたくなったことが論じられることになります。

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2014年02月18日

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