【感想・ネタバレ】プラネタリウムに星がないのレビュー

あらすじ

作家・荒木スミシを長年の苦悩から蘇らせたのは、テラという少年の手紙だった。しかし、それは同時に新たな苦悩の始まりでもあった。テラこそ、彼をどん底へと誘ったある連続殺人犯の息子だったのだ。――謝罪とは、赦しとはなにかを問いかける、酒鬼薔薇事件の未来を小説化した挑戦作。

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光と傷

なんとも言えない読後感。犯罪者の子供は傷付きながら生きていく他ないのか。誰もが犯罪者にならずとも心の奥に潜む悪と対峙することになるであろう問題作。

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2015年02月12日

Posted by ブクログ

本屋さんで表紙買い。「酒鬼薔薇事件の未来」という帯の文言に惹かれました。荒木スミシという作者が、ひとりの少年から手紙をもらいます。少年は、作者が以前書いた小説を読み、救われたと書いています。作者は少年と交流を深め、徐々に恢復していきます。少年も傷ついていますが、作者も以前書いた小説――少年が、そのおかげで救われたと書いた小説――が原因で傷ついているのです。読んでいて、カウンセリングセッションを目撃した気分になりました。きわめて私的な、同時に普遍的な、魂の恢復劇だと思います。
作者は少年の中に、失われた過去の自分を見ています。過去の自分を抱きしめることで、未来へ向かって踏み出せる。そういうメッセージが込められているように感じました。
余談ですが、荒木スミシという名前はアラン・スミシーからとったのではと思い、調べたところやはりそのようです。アラン・スミシーは映画製作中に監督が降板した場合や、監督の意図しない編集が行われた場合などに、監督としてクレジットされる偽名でした。荒木スミシという人は、ほかの誰も書かないことを、この名前によって書こうとしているのかもしれません。

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2014年04月28日

Posted by ブクログ

人が独りでいるのは良くない。
人が生まれつき、罪を背負っているのだとしても。

やれやれ、と、僕は思った。

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2014年04月07日

Posted by ブクログ

いつまでもいつまでも変わらないこの未熟な空気が大人にならない、なりたくないとあらがった無意味な日々を思い出させる。危うさと純粋さが、彼を生きづらくしてはいないかと老婆心。

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2015年04月05日

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