あらすじ
※全章に渡って加筆・修正をほどこし、新章「人類史上かつてない高齢化を乗り越えるために」が加わった新版を、2024年2月23日に発売いたしました。
『第3版 はじめての課長の教科書』(ISBN:978-4799330166)
新任マネジャーのテキストに、社内研修に、昇進&評価基準作成に…。
勝ち抜く企業をつくる「新任マネジャーのバイブル」大幅リニューアル!
・多くの読者からご要望いただいた「実践編」が、シンプルな30のチェクリストとして追加。
・反響の大きかった3章を中心に、全章に渡って加筆・修正、新規図版を追加。
・全体で30%以上の内容増。
◎日本発"新世界標準"のミドルマネジメント
2008年2月刊行以来、新任の課長さんをはじめ、これからマネジャーを目指す方、中間管理職を育てたい経営者の方、
さらにビジネスパーソン以外の学校や病院、NPOなど、さまざまな組織の方にお役立ていただきました。
日本国内に加えて、韓国・台湾・中国などアジア圏でも読まれています。
さらに現在、英語版の翻訳作業も進んでいます。
◎新任管理職のバイブル
本書は「世界初の中間管理職の入門書」です。
本書の旧版への大反響をきっかけに、全国の企業様で本書を元にした企業研修が行なわれるようになり
書店店頭には「課長本ジャンル」ができるほど、充実するようになりました。
類書がたくさんある現在でも、本書は「新任管理職のバイブル的テキスト」としてご活用いただいています。
◎ミドルマネジメントは欧米からは学べない!
欧米発のマネジメント理論は、組織を「経営者vs従業員」の構図で捉える中で発達してきました。
しかし、多くの日本の組織はそうした構図では語りきれません。
中間管理職は日本企業独自の「強み」です。
「課長」には欧米発のマネジメント理論では説明しきれない役割があり、独自のスキルが必要になるのです。
今までそれは仕事の中から学ぶものでしたが、はじめて1冊の入門書としてまとまりました。
◎課長は組織のキーパーソン
中間管理職の中でも「課長の仕事」は、他の中間管理職の仕事よりも難しく、かつ重要です。課長は組織の「情報」と「人」を活性化するキーとなるポジションだからです。
「課長の仕事」は、課長になってからできるようになればいいものではありません。
「課長の仕事」を引き受けることができる人材であることが証明できなければ、課長に昇進することはできないのです。
現在、課長として活躍されている方、課長に任命されたばかりの方、そして、
いつか課長になりたいと考えている方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
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Posted by ブクログ
こりゃすごい。こんな中間管理職の本が欲しかった、という一冊。教科書の名に相応しい。
そろそろ、中間管理職かな…というビジネスマンはもちろん、うちのボスってどうなんだろう?という若手のビジネスパーソンにも。
"ただ一度の人生を生きた証は、自分が「存在する世界」と「存在しない世界」の「差分」でしか表現できない"という表現はよかった。誰の仕事も、他の誰でも代替可能(そしてそうあるべき)という考え方は確かにある意味では正論なのだが、そこにはどうしても一抹の寂しさが付きまとう。
部下を動かすには外発的動機付けではなく内発的動機付け(モチベーション)が大切だという話はよくわかる。この時代、部下だけでなく代理店などのビジネスパートナーもそうだ。金銭的インセンティブや叱責だけではそもそももう人は動かせない。モチベーションを上げるだけでなく、「維持する」ことの大事さは、DJがフロアの雰囲気を生み出す感覚と似ているのだろう。
仕事においては各々の役割は「機能」として捉えられがちだが、こと管理職においては部下を「機能」ではなく「一個人」として捉えなければならないことが言及されている。これは経験論でも、やはり一個人として認証されている組織というものは温かみがあるように感じられる。
部下と上司の異なるサウンドを調整する機能としての中間管理職。これは本社と支店をつなぐ窓口担当者の視点にも通じるだろう。
「共通する価値観」で組織がまとまるためには、やはり「顧客第一主義」が最も最大公約数的な価値観。個々人の属性や情報にフォーカスするよりも、組織の使命をもとに進めていくのが良いのだろう。
叱る場合は、人影でこっそり。この辺りのアンガーマネジメント技術が求められるのだろう。ミスは繰り返さなければ(規模にもよるが)大した問題ではない。「同じミスを繰り返さない工夫」を部下に考えてもらうことが有効。敵は至る所で褒めるというのも政治的テクニック。
数値目標は、嘘にならないレベルで悲観的な視点で立てること。また、全ての数値目標について説得力のあるストーリーを用意すること。予算立てをこれまで実務レベルで行ってこなかったことを考えると、非常に参考になる。
エース級の人材はある程度自由にやらせてみる。
自分の負けパターンを知り、負けパターンに陥らないよう細心の注意を払うという考え方は非常にためになる。マイクタイソン(か誰か)も「勝つことよりも負けないことが大切だ」と言っていたような。世の中に多い負けパターンは「怒りの表現」「無知の無知」。自分がこの2点の負けパターンに陥っていないか、ウィークリーでチェックしてもいいかも。
読書価値を言い得て妙に表現しているところもすごい。読書は、圧縮された文字情報を解答して脳内で広く展開していく営み。干し椎茸を水やお湯で戻すようなもの。活字は動画や音声ファイルと比べて、情報が圧倒的に凝縮されているので、情報習得効率が非常に良い。逆に、展開が得意になると圧縮も得意になるのかもしれない。
Posted by ブクログ
第一章:課長とは何か?
・中間管理職向けビジネス書が見当たらない不思議
・中間管理職は組織のフラット化と共に「消え去るべきもの」として攻撃の対象にすらなっている
・マネジメント理論は、基本的には欧米から輸入されたもの
・英語版ウィキペディアの中間管理職の項目
・日本の組織は、経営者・中間管理職と末端社員が相互に助け合うような三元論を基礎にしている
・日本と欧米の企業組織はその成り立ちの背景からして異なり、日本企業には中間管理職という、日本企業ならではの強みがあるという視点を忘れるべきではありません
・課長と部長は何が違う?
・課長の部下はエース級の人材も問題社員も玉石混交
・部長の部下である課長は、そもそもがエース級の人材のみであり、基本的には粒ぞろい
・課長が良く辞める会社というのは、末期的な状況にある会社以外ではあまり聞きません。
・課長には「部下とはそもそも辞めるもの」という認識が求められてきている
・課長は、部下・顧客・部長の三方向に目配せをしつつ、対立する利害を調整しないといけません。
・そして「予算」という言葉から感じるイメージですが、課長にとっては「達成しないとならないもの」といったところですが、部長にとっては「人を動かす政治的なツール」というのがリアリティーのある解釈になる。
・課長として最も大切なのは「部下のモチベーションを管理する」という仕事
・部下が「自分は会社に大切にされている」という実感を持って仕事に取り組めるかどうかが最も重要
・成果主義では、測定可能な「量」としての数値目標を立てることが必要とされています。しかし、会社への貢献とは、「職場の雰囲気を明るくする能力」のように重要なものに限って、それを数値として測定することが難しい質的価値であったりします。
・課長の上司となる世代は「自らを犠牲にしてでも会社の業績に貢献する」という滅私奉公的な姿勢を大切にしていることが多く、顧客をほとんど神様のようにして尊重するものです。
・若い世代の人材は、リストラの悲劇などを聞かされて育ってきたため、会社というものを冷めた目で見ています。古い世代が大切にするような自己犠牲的な献身を、大げさに言えば軽蔑さえしています。
・異なる価値観を持つ世代がまとまるために必要なのは、どの世代でも変わらない「価値観の共通点」を軸に、世代を超えた議論をすることです。そうした「共通の価値観」として有効だと思われるのが「顧客第一主義」です。
・末端社員が現場で入手したホカホカの情報は、上司への報告という形で経営者にまで伝わります。
・これとはちょうど対照的に、経営者が持つ経営情報は、上司から部下への「指示」や「通達」という形で部下に伝わっていきます。
・なので、現場情報と経営情報をグラフで表すと、それはちょうど逆向きの形になります。
・(1)課長のところで経営情報と現場情報は交差し(2)社内の情報は課長に向かって集まり(3)課長は現場情報と経営情報をバランスよく持っている
・いわゆる「風通しの良い企業」というのは、より多くの情報が流れる組織のこと。「フィルタリングによる情報量の減少が少ない組織」と考えていいでしょう。
・「風通しの良い企業」においては、「情報の洪水の中から、自分に必要な情報だけを抜き出す」という情報のフィルタリングが個人個人に任されている。
・これに対して「役割り分担が明確な企業」は、現場情報は経営者まで殆ど伝わらず、経営情報も末端社員まで伝わらない企業で、「フィルタリングによる情報量の減少が大きい組織」
・このような組織スタイルをかたくなに守ろうとすると、優秀で重要な人材から順に組織あら流出していく可能性もあるでしょう。組織の将来を担うようなエース級の人材は、決められた仕事だけをこなすのいうのは苦痛に感じる。
・中間管理職は、現場から「重要な現場情報」を引き上げ、それを「経営者が描いた大きなビジョン」をつなぐために知恵を絞る「ミドル・アップダウン」な活動をする
・比喩や象徴によって経営者のビジョンを翻訳しつつ末端社員を動かす
第二章:課長の8つの基本スキル
・部下のモチベーションを管理できれば、課長の仕事は務まった
・部下をほめることの反対は、叱ることではなくて、部下について無関心でいること
・必ず人陰でこっそり叱る
・フェーズ1:事実関係を確認する
・フェーズ2:問題に至った原因を究明させる
・フェーズ3:部下が気付かなければ、直接原因を伝え、部下を叱る
・◆仕事に没頭する状態5つの条件
・条件1:やることの目的と価値が明確になっている
・条件2:活動を自分でコントロールできる
・スターバックスには従業員向けの接客マニュアルがない。従業員に「顧客が心から満足するサービス」を自らの頭で考えさせることが従業員のモチベを高める。
・どこか居酒屋ではないところで、立場や肩書を超えた部下全員の本音を聞き出す機会が強く求められている。その方法がオフサイト・ミーティング。
・◆リラックスしたミーティングのための工夫例
・お互いをファーストネームで呼び合う(あだ名でも良い)
・全員、長い自己紹介をする(各人30分以上が目安)
・多少の合理性が犠牲になっても、チームのメンバーがお互いに心の壁を取り払って話し合えるような状態にあることが理想的
・オフサイト・ミーティングの度に、きちんと集合写真を撮影してメンバー全員に配るということを忘れずに実施しておくと良いでしょう。
第三章:課長が巻き込まれる三つの非合理
・組織は「こういうインプットがあったら、こういうアウトプットが出る」というナイーブな期待によって成り立っている。
・「社内政治」という言葉には、ネガティブな印象を持つ人が多いでしょう。しかし、基本的に人間が3人以上集まっている集団において、政治が発生しないことはない。
・予算の数値目標には、説得力のあるストーリーを準備する。
第四章:避けることができない9つの…
・課長として最も対応が難しいのは、経営学の世界でCクラス社員と呼ばれるような、職務を遂行する能力が極端に低い社員への対処
・Cクラス社員にもこなせる仕事を、課長が見つけ出してきて与える
・できる仕事がある、会社の役に立てることがある、課長から「ありがとう」と言われるような小さくてもそれなりの成果を出せるという状況になれば、Cクラス社員のモチベーションを回復させ、能力を向上させていきます。
・リトマス試験紙は、仮にそのCクラス社員が自分の子供だったとするなら、同じような対応をするかどうか、自らに問うことです。
・武将、小早川隆景は「損得ではなく、仁愛によって決断すれば結果によらず後悔することなどない」
・「本物」とは個人的な利害ではなく、会社全体の利害を考えて会社を成長させることができる人物、さらに従業員のみんなをハッピーにするために、無私に優れた仕事をすることができる人物
・本物といえるような若手の部下というのは、控えめに言って生意気、はっきり言って無礼で可愛げのない人材であることが多い
第五章:課長のキャリア戦略
・「これからは中国の時代だから」と、英語の勉強もそこそこに中国語やほかの言語の勉強を始める人を見かけるが、中国は10年以内に英語を話す人口ナンバーワンの国になる。
・あなたの「典型的な一日」を思い出して、英語のトレーニングの時間がないなら非常に危険。
・起業以外の方法で、部長が経営者に上り詰めるために必要なのは「運」です。
第六章:活躍する課長が備えている5つ
・機能1:個の力=組織長としての正当性
・ 現状(is)ばかりでなく、どうあるべきか(should)についてのビジョンを持っている
・ 自分の責任範囲を超えて、全体のために「善いこと」をする気力に充実している
・ ほかのみんなが諦めるような最悪な状況でも、ポジティブに笑顔で前進することができる
・ 問題が発生したら、いきなり我流でこなそうとせず、まずは先人の知恵を参照する
・ 少なくとも2つの分野において、組織内では専門家と言えるレベルにある
・ 数多くの挫折や修羅場を乗り越え、他人に認められる成功体験を経てきた
・機能2:指示を受け、指示を出す=経営情報の翻訳
・ 多種多様な仕事の経験を通じて、組織の仕組みに精通している
・ ビジネス一般(マーケティング、会計、IT、グローバル)について、十分な教養を持っている
・ 全社レベルで、物事のプライオリティを理解することができる
・ 目的を達成するためのタスクを、ロジカルに分解することができる
・ 指示を出す相手に、適切な「粒度」で指示を出すことができる
・ 押し付けにならず、部下も納得する形で指示を出すことができる
・機能3:報告を引き出し、報告する=現場情報の翻訳
・ ホウレンソウの徹底が組織内に浸透している
・ 報告を待つのではなく、部下のところに情報を取りに行く態度をとる(悪い情報は隠される)
・ 部下が報告している事柄が、「事実」なのか「意見」なのかを常に気にする
・ いかなる物事も測定し、グラフや図として報告する習慣がある
・ 経営層が把握すべき指標(KPI)を理解し、最新の数値を記憶し、必要に応じてアラートを出せる
・ 経営層にエスカレーションすべき問題と、そうでない問題の切り分けを間違えない
・ 他部門の目標を理解し、その目標達成を積極的にサポートする姿勢がある
・ セクショナリズムを嫌い、他部門との意見交換や人材交流を積極的に行う
・ 部門をまたがる組織横断プロジェクトでリーダーシップをとることができる
・ 組織の代表者として、組織外の目から見て恥ずかしくない対応が取れる
・ 利害が対立する現実から目を背けずに、交渉すべき時はどこまでも交渉する強さがある
・ 守秘義務やコンプライアンスなど、組織外の人々と連携するときに必要な法務規定を遵守できる
・ 部下のキャリア観を理解しつつ、部下のキャリア形成を積極的にサポートしている
・ 「雑談」「対話」「議論」の違いを理解し、意識して部下と「対話」の機会を持っている
・ 自分自身も、さらなる高みに向けて常に学習を心掛けている
・ 組織内に高い就業倫理観を醸成し、一般的には高いレベルの仕事でも「当たり前」と判断する
・ ノウハウを貯めこむような態度は認めず、ノウハウを組織内で効率的にシェアしている
・ なんとなく理解していること(暗黙知)を言語化(形式知化)することに価値を置く
Posted by ブクログ
【気づき】
・課長として最も大切なのは、部下のモチベーション管理
・課長の本質は、ルーティン・ワークから外れるような例外的な業務に対応できる柔軟性
・社内政治において予算と人事を勝ち取る鍵はキーマンとの関係性
・部下の悩みやメンタルの発見には女性特有の感度に頼る
【行動】
・ルーティンワーク外の業務に対応出来るように、今のうちに挑戦し、経験を積んで専門性を深める。少なくとも二つの分野において、組織内では専門家と言えるレベルになる。
・社内キーマンとの関係性構築を積極的に行う。情報発信と彼らの成果へのアウトプット。組織の枠組みを超えた業務を行い、組織の仕組み、動かし方を理解する。
・経営者のレベルと担当者のレベルを理解、区別し、それぞれに適切な粒度で伝える。
Posted by ブクログ
前半は面白いが後半はいまいち。参考になったのは下記
課長の教科書
予算管理に実質的な責任をもつ管理職の最下位
経営者と直接仕事の話をできる最下位
部下の業績や能力を評価できる最下位
部下の正しい行動をほめ、成果を能力、実績と照らし合わせて評価する
叱り方
事実関係をかくにん
問題に至った原因を究明させる 考えさせる
気付かなければ直接原因を伝え、叱る
感情のフォロー
ストレスの管理
低すぎてもだめ
仕事に没頭する状態の条件
やることの目的と価値が明確になっている
活動を自分でコントロールできる
難易度がちょうどよい
邪魔が入らない
成功と失敗か明確
Posted by ブクログ
・部下の叱り方。事実関係確認→原因究明させる→論理的に指摘して叱る(信頼と期待)→感情のフォロー(明るく閉じる)
・ストレスを適度な状態に管理する、多すぎてもなくてもダメ
・コーチング。部下の価値と可能性を信じる、もちろん時にアドバイスも必要。常に引き出す工夫を。
・予算管理は茶番で非合理だけど現実。だからこそあまり時間かけずに本業に回したい。
・人事評価。本質はいかに限りある資源を配分し、いかに一人一人に納得させるのか。モチベをいかに高められるか。
・政敵にこそ褒めることで、政敵の上に立てる。
・社内政治は避けられず重要。キーマンを抑え、その人にとってとにかく有益な人になる。
・自分がキーマンに。組織を横断して人とつながり情報が集まるようにする。1通1通のメールを「いとおしい」と感じて対応できるからこそキーマン。
・自分の弱点を認識し、負けパターンの初期症状を知っておく。克服はできずとも、テクニックで回避はできる。
・今の自分が実行できない書籍は、良書でも読む価値高くない(私は長期的にはそうは思わないが)
・この本は著者の持論。読者は批判的に読むことで、自分なりの課長論を完成させる、ことを著者は望む。