【感想・ネタバレ】口福無限のレビュー

草野心平

「人間共通の口福に対する貪欲がなくならない限り、食愛による発明は無限に続くだろう。そして大きく展けるだろう。」梔子や薔薇や牡丹の二杯酢<花肴>、胡麻油粥に金木犀の花びらをふりかけた<心平粥>、鶏卵の黄身の味噌漬け<満月>、海老のしっぽや魚の骨へのこだわり……。酒と美味を愛した昭和の大詩人・草野心平が、生活の折々に親しみ味わった珍味美肴の数々を詩情で掬って綴る、滋味溢れるエッセイ集。

[ブクログ · ★★★★☆]

かえるの詩人と評され小料理屋も商った男の食にまつわるエッセイ集。

トーストに花びらを散らしたりとなかなか情緒的だけど

沢蟹を生きたまま食べたり、一番旨い部位は頭と書いたりといささか偏食気味。