あらすじ
敬虔なクリスチャンにして、『沈黙』ほか、文学史に残る数々の名作を遺した遠藤周作。そのもうひとつの顔は、大仏の掌で「アア、コリャコリャ」と踊る酔っ払いに親愛の情を感じ、「お前にはマメ狸が憑いとる」と占い師のご託宣を受けて落ち込み、庭のアヒルとにらみあう、かわいらしくも可笑しい「狐狸庵先生」であった。含羞とエスプリがにじむ、極上のユーモアに満ちた狐狸庵のエッセイの真骨頂。
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Posted by ブクログ
遠藤周作というと、文学作品を多く読んでいたので、エッセイは新鮮で、くすくす笑わせられた。
終始、いたずら好きでお茶目な作家さんという感じで、今まで私が知らなかった一面を見ることができた気がする。
「ぐうたら社会学」というタイトルだけれど、読み進める中でグサッと胸に刺さる言葉も多々あった。
中でも、作者が語っていた、人と人のつながりの笑いが自然で大切だということ。これからの時代に大切になってくると語っていたのは印象的。50年たった今は昔以上につながりが希薄になっているゆえ、このことは大切にしたいと切に感じた。