あらすじ
ガクとマキは兄弟のように育った幼なじみで中学の同級生。部活も一緒のバスケ部という仲良しコンビ。だが、二学期初日、教室にマキの姿はなく、心配したガクが放課後にマキの家に様子を見に行ってみると、なんとマキが女子になっていた!
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Posted by ブクログ
この願いを叶えて神様。
ガクは幼馴染のマキを好きになってしまう。マキは女の子っぽいところがあるけど、男だから告白はできない。マキが女だったら。その願いを縁結びの神様が聞きつけて——。
心中密かに好きだった幼馴染なマキが女になってしまって、周囲はマキが男だったことを覚えていない。記憶があるのは自分たちだけで、マキの記憶もだんだんあやふやになっていく。あることからマキが女になった理由が、自分が神様に願ったからだと知ったガクの驚きと後ろめたさ。そして男だった記憶を無くしたら自分ではなくなってしまうようで怖いとこぼすマキ。
自分の過ちを伝えるために水族館にマキを誘ったガクと、マキからの告白。結局2人は「ずっと一緒にいたい」という願いを込めて、元の性別に戻ることを選択する。ここでガクは、マキが男に戻っても「好き」だということは否定しないが、マキからの「好き」と自分の「好き」のズレを思い、ずっと一緒にいる未来はないかとしれないと考える。しかしガクはどんな未来をも怖がらないだろう。それは縁結びの神様・神谷の想いの顛末を見てきたからだ。実体化したい理由だった彼女の幸せを確認した神谷の姿を知っているガクは、たとえ想いを伝えられなくても好きな人が幸せであるというひとつのゴールの美しさを知っている。
児童書だと思うとなかなか冒険した物語のような気もするが、相手を思う気持ちと考えればこの時代においては普通なのかもしれない。でもこれに中学生時代に出会っていたら何かに目覚めた気がするのだった。
Posted by ブクログ
中2男子→男子への恋。
ちなみにコメディ要素は全くなし。
仄かな、だけど真剣な恋心と罪の意識。
相手が本当に女の子になって…ってか記憶も記録も改変されてて…
いやらしさがまったくなく、真剣な思いが気持ちよいです。
…中学生女子にはおすすめしたいけど、男子には難しいかな…(苦笑)
Posted by ブクログ
幼なじみのおれ・桧山ガク(中2)と鳴海真希人は、小中ずっと同じクラスで、いつも一緒にいる。バスケ部も一緒。 身長差もあるし、マキとは兄弟みたいに見られる事もある。
小学校の修学旅行で一緒に見た、水族館のシンデレラウミウシ。雌雄同体のその生き物を見て、気がついた。おれはマキが好きなのだ、と。
もちろん告白など出来るわけがない。一緒に友達として過ごせたらいい。そう思っていた筈なのに、
2学期の始業式の日、マキは欠席。「助けて」というマキからのメールに、部屋を尋ねていくと、そこには女になったマキがいた。
しかも、
マキはもともと女だったかのように、マキの家族も学校でも過去が変わってしまっている。
マキが男だった記憶があるのは、マキ本人と、ガクだけ。
ただ、マキが女だった過去の記憶も2重にあるのだ。
女になってしまったマキは可愛いい。学校でも、ガクとマキの仲の良さは なんとなく公認っぽい。
けれど、本当は男に戻りたいマキのために、ガクは元に戻る方法を調べ始める・・・
自分の気持ちを かくしながら。
まさにYA!な物語。
神様のくだりは、「夏目友人帳」的なイメージでしょうか。本心からの願いのみで という所が 設定のあまさを感じる。