あらすじ
朝陽が昇る前に、あの人は部屋を出る。
彼女を知りたい。
でも、全部を知ったら、この恋は──
『明け方の若者たち』の著者が描く、
〝一生モノ〟の失恋小説。
就職活動が終わり、時間を持て余していた大学四年生の橘ユウスケは、インターン先で働く青羽ユウコに声を掛けられる。「ユウコとユウスケで二人ともユウだから、きみのこと、ユウくんって呼んでいい?」余裕の笑みから始まった人生最大の片想いは、失恋の形で幕を下ろす。社会人になり、仕事や新たな恋に邁進する橘だったが、新宿の紀伊國屋書店前で当時の上司と再会し、ユウコのSNSアカウントを知る――。
もう一度。いや、何度だって、あの人と。
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Posted by ブクログ
帯に記された「失恋小説」という四文字。あながち間違いではないけれど、この物語の結末を「失恋小説」のたった四文字言い表すことなんてできない。途中、何度もハンカチが手放せなくなるほど涙が溢れた。
文字を通して伝わってくる臨場感があまりにも凄まじく、気づけば夢中でページをめくり、あっという間に読み終えていた。
人を愛すること、自分の元からその人が離れていく。そして変わらず生きていく。
この物語から教わったことを、これから先の人生でもずっと大切にしていきたい。人生の教科書にしたいと思えるほど、かけがえのない一冊に出逢えた。
──「どれだけ必死に愛そうとしても、愛そうとした時点で、その愛は嘘だった」
──「どうして恋は手から離れた瞬間に、愛おしさが何倍も溢れ出すんだろう」
Posted by ブクログ
若さゆえに突っ走ってしまう切ない恋の話かと思いきや、相手の事情が明らかになるにつれて、社会問題も立ち現れ、より重苦しく進んでいくとってもしんどい話。
甘いところはひたすら甘く切なくて、どうしようもないところはひたすらどうしようもなくふがいない、そしてとことんしんどい話。なのに、一気に読まされてしまう。
これがカツセマサヒコの筆力でしょうか。
終盤の展開は私はどうしても泣いてしまうし、最後、タイトルを回収した時にはやっと光が見えました。
こんなにがっつり恋愛なものは最近読んでなかったので、新鮮でおもしろかったです(でもやっぱりしんどいからご注意)。
Posted by ブクログ
発売日に購入。帰りの家までの道で待ちきれなくて、読みながら帰った。
100%恋愛小説だと思ったら、そうでなかった。
社会問題も含む物語だった。
それにただの失恋じゃない。相手に深く深く入り込んでしまって、張り裂けそうな想いを綺麗な文で綴られている。
…なんでそんなにユウさんが良いのか?
と思う反面、でも、分かるな。条件とかイケメンだからとかじゃなく、その人そのものを、何でか分からないけど、めちゃくちゃに愛おしいと思うこと、ある。
読後は
何なん。何なんだよ。って頭かかえた。
けど私がユウくんでも後悔しないな。
Posted by ブクログ
人と人との関係性の切れ目ってこんなにも儚いし、一瞬だなって思う。それがどれだけ積み上げたものとしても。
自分に向いていない愛を求めてしまうこと、その気持ちに必ずしも報いがあるわけではないこと。
頼っていたものに頼れなくなってしまうこと。何より自分の弱さや今の気持ちに気がつけないこと。
ある意味超現実的で解像度が高い故に、出来過ぎな話感も否めないが、どこか自分の記憶と混同してしまう。
Posted by ブクログ
最初はおしゃれな恋愛小説と思って読んでいた。20代の自分の恋愛を思い出しながら。
中盤からは介護の話になりカツセさん、そこくる?と思った。すごく面白い。そしてカツセさんの小説に出てくる人は優しい人が多い。
Posted by ブクログ
ただの恋愛小説だと思って読んだら大間違いだった。
書店員さんの紹介に「社会問題」とあり、何がどう出てくるのかわからず読み続け、最初の濃厚な恋愛に溺れていたらジェットコースターみたいに現実を突きつけられた。
介護は今のところ自分の身近にはないし、
縛られない生活ができていることは恵まれている。
でも自分の家族や、大切な人の家族、誰もが将来にその可能性を抱えていて、自分は向き合えるだろうかと不安になった。
後半は余裕がないときにかけた一言への後悔が重くのしかかる。
読み始めから一度も涙は出なかった。
涙が出ずに鬱になる本ってあるんだなと思った。
気持ちは鉛のように重くなるけど、いろいろ考えさせられる。
人生最大の恋を忘れる方法は、その恋を絶対に忘れないって、自分に誓うことという社長の言葉が響いた
Posted by ブクログ
【忘れたいことがあるけどどうしても忘れることができない人】向け
ドラマ、映画になりそう。
そのくらい切なくて、苦しくて悲しい話。
こんなにも人を愛することができるのは人生でこの上ない幸福である一方、失ってしまった時にどうすればいいのか。
でも、忘れる必要なんてない。
その人の中で思い続けていくでいいんだと背中を押してくれる。
◾️心に残った文章
若さとかそういう、いつか失うものを、自分の武器や強みにしちゃいけないよ。
若さとか体力ではなくて、賢さで働いてみて欲しい。
好きな理由は、一生懸命私のことを見てくれるから。
私自身も気づかないような小さな変化も。
そういう人ならいつかこの恋を忘れても、私のことは覚えていてくれるかなって。