【感想・ネタバレ】教授と少女と錬金術師のレビュー

あらすじ

【第37回すばる文学賞受賞作!】薬学部の学生・久野は、育毛と油脂の関連を研究する江藤教授に助手を任命され、かつての教え子である永田は乾性油によって人を魅了する光り輝く艶を頭部に作り出すことができた。久野は、永田の勤め先の塾で不思議な力を持つ女子中学生の荻と出会う……。常軌を逸したエネルギーで全選考委員を圧倒し困惑させた、すばる文学賞史上、最大の問題作。「毛」をめぐり、不思議な力を持つ少女と錬金術師が暗躍する、髪と神の支離滅裂で命がけの戦いがはじまる。

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Posted by ブクログ

この小説は、絵画的な美を思わせる快楽発生装置である。
作者は美大卒業とのことであり、冒頭の印象的な書き出しがそれを思わせる。この本の帯の書評も、「こんなにもわけがわからないのに、…」となっているのだが、本当に訳がわからない。
それは、この本が巧妙な伏線、伏線回収と、書いてある内容の無駄の無さ、密度の濃さ、そしてビジュアルに美しいことが演出しているのだろう。
とにかく感じることが求められる本であることは間違いない。

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2014年05月24日

Posted by ブクログ

空想科学哲学小説。確かな知識に裏打ちされているけれど、それが目指すところは結局は意味不明。事象のひとつひとつが意味ありげだけれど、それが象徴するものはどこまでいっても不可解。あまりに奇天烈な物語なので退屈はしない。退屈はしないが、興味を魅かれることも特にはなかった。
こういう「まず頭の中をぐちゃぐちゃにしておいて、それを再構築するとカタルシスが得られる。」みたいな手法は好きではない。

ただ、「世界との接触の仕方」で何かが変わる、ということはあると思った。

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2014年08月10日

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