あらすじ
コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった料理人の宗。子供嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペアレントまで現れて。すべてのトラブルは、「調理場」で解決! 笑いと感動そしてスパイスも効いた食育&青春小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
給食を普段食べているからこそ、読みたくなって手に取った。子どもたちの抱える闇を、「給食のおにいさん」が解決していく(巻き込まれていく…?)話。
Posted by ブクログ
リアル感がある小説でした。
学校給食では無いんですが、私も給食関係で働いています。どうしたら、安心安全で、みんなにおいしい給食を提供できるか考えさせられて、仕事へのモチベーションが上がりました。
ところどころに笑えるポイントがあり、とても楽しく読めました。
続きもあるみたいなので読んでみたいです。
Posted by ブクログ
給食という言葉で読むことを決めた本。
食べ物が出てくる話が好きな私には給食というワードは魅力的でした。
登場人物のキャラクターがイメージしやすく、脳内で人物が動いている様子が再生されました。
給食を通して小学校の世界に戻ることができ、現代の問題に思いを馳せ、心も少しあたたかくなってと個人的には大満足です。
Posted by ブクログ
すご腕の料理人だったささめさんが学校の給食調理員となった話。
ネグレクトの母とくらす少年や、太ってしまった人気子役など一つ一つの小さな話があり、また、ささめさんの成長もあって、何とも楽しく読めた。
シリーズもの?なのか、次が楽しみ♪
Posted by ブクログ
今年(2017年)の夏頃、Twitterなどで「横浜市の中学校の昼休みが非常に短く、子どもたちがゆっくり昼食をとれない」という話題を目にし、学校給食のありがたみやあり方について考える機会がありました。
そう云えばちょっと前に天海祐希さん主演で給食調理員のドラマをやってたっけと思い出し、原作を読んでみようと思い立ったのですが、どうやらそちらは書き下ろし脚本だったそうで……。そんな折、ネットで同モチーフの本書『給食のおにいさん』の存在を知り、即購入した次第。
読んでいる間に大磯町の給食食べ残し問題(その後、異物混入も発覚)なども起こり、フィクションとノンフィクションがリンクする中で食と安全、子どもと給食について改めて意識するきっかけとなった作品です。
プロの料理人として挫折を味わい、不承不承ながら給食調理員として働くことになった主人公・佐々目宗。子ども嫌いの彼が初めて目の当たりにした給食室は、レストランの調理場とはまた別次元の戦場だった……!
栄養バランス、予算、味、楽しさ、そして個々の子どもたちが抱える問題といかに向き合うか、支えるか。
食べるのは人間。作るのも人間。うまく行かない事もたくさんあるんだけど、だからこそ心を通い合わせられた瞬間がむちゃくちゃ尊い。
『進級』『卒業』『受験』と、シリーズ通して読みたいと思います。おかわり!
Posted by ブクログ
数々のコンクールで優勝するほどの腕を持ちながら、若竹小の給食調理場で働くことになった主人公・佐々目宗は出勤日初日から子供を泣かせる、給食の残菜率を増やすなどの問題を起こす。マニュアル通りにやることを強いられる給食調理場で働くことに納得いかないがせめて一か月は働かなくてはと思い、出勤することを決意する。
給食のおにいさんとして働くことになった主人公は、保健室登校生や太ってしまった人気子役、親に満足に食事を与えてもらえない生徒など様々な問題を抱える生徒がいることを知る。そんな問題を抱える生徒達に主人公は給食で解決できないかあれこれ考える。
主人公は生徒に好きな食べ物を聞いて、それを自分自身で作り、自信をつけるという方法を考える。これをきっかけに生徒は自分に自信が持て、料理をもっと習いたいと思うようになる。
その後、有名店のシェフが一日小学校の給食を作る「シェフ給食」で主人公はスターシェフとなった、元恋人の上原と再会し、一緒に給食を作ることになる。久しぶりの再会に主人公は少しとまどうが成功させるために意見をぶつけ合う。無事、成功させ上原は勤務しているレストランに戻った。
主人公が勤める若竹小は全国学校給食協議会が主催する、小学校・給食調理コンテストの書類審査を通過し、学校で実際に給食に出したオリジナルメニューを作ることになった。二学期で福岡に転校することになった陽に最後に少しでも楽しい思い出を作ってあげたいと主人公はコンテストの予選の準備を手伝ってほしいと頼む。若竹小は主人公が考えた「里芋とレンコンのクロケット・サラダ仕立て」を作った。結果は優勝出来なかったが福岡に転校する陽にとっては最高の思い出となった。
給食コンテストなどのイベントを終えて主人公は給食調理を極めるためにもう一年働きたいと思い、また一年頑張ることにした。
この本で、子供嫌いな主人公が色々なイベントを通して成長いるのが伝わった。
給食で問題を抱える生徒達を救っているところが格好良かった。
Posted by ブクログ
コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった料理人の宗。子供嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペアレントまで現れて。大人になりきれない料理人は給食で子供達を救えるか?笑いと感動そしてスパイスも効いた食育&青春小説。
いつだったか、天海祐希さん主演のドラマで
シェフから給食の調理員をすることになったというのを見たけど、
それによく似ていた。
最初はドラマが頭に残ってて
残像が出てきてしまってたけど、
途中からは、
ドラマよりも主人公が素直?なせいか、
「給食のおにいさん」として読めた。
とても面白かったです♪
Posted by ブクログ
キッチンブルーが面白かったので 出世作のこちらにも手を出してみた 。 結果は当たりで これもとても面白かった 。 1つの分野で実力をつけ それなりの業績も積みながらも 社会的には充分評価されていない 若者が 、別の分野に転進して 1から学びながら 、四苦八苦 して 成長していく 物語だ 。 僕自身も 高いプライドを持て余しながら 日々を送ってるので 身につまされるところもあるが 、虚心になって これから 新しい分野で 頑張っていこうという 気持ちにさせられた 。 ただし シリーズ化されている これ以降の作品はそれなりに楽しめたが、シリーズとして続けなきゃという 必要に 応えているようなところも 見られ、 この作品ほどの クオリティには達してないように感じた。
Posted by ブクログ
こんな仕事、と下に見ていた給食調理にも、前向きに取り組むササメがカッコよかった。荒っぽい性格に描かれてるけど、気持ちを大事にしている繊細な部分も良かった。
Posted by ブクログ
給食だからーと思ったけれど美味しそうな料理が出てくるっていうよりも
食育とか…、現代の学校事情とか、仕事への考え方とか…
.
この学校では給食の調理室が「保健室」みたいな.
子供の拠り所のような.
ネグレクトの問題なんかは…
多分実際にもあるんだろうな… .
「---おれは給食でできています」はぎゅーっときた.
Posted by ブクログ
元シェフが、給食調理員になって、子どもたちとの触れ合いを通して成長していくお話。
個性的な管理栄養士や、ここまで給食室とやりとりがある小学校って今どのくらいあるだろうと思いつつ、温かい気持ちに慣れて気軽に読める一冊でした。
Posted by ブクログ
子供向けのライトな小説と思って読み始めた。
ハプニングと解決を繰り返す王道な小説構成。
でも、ちょっと泣ける感じがいい。
おっさんになった自分に、まだこんなピュアさがあるのかと確認できた一冊。
Posted by ブクログ
レストラン経営で失敗した主人公が小学校の臨時給食職員という立場で四苦八苦しながら成長していくという物語。読み始めたら最後まで読みたくなる甘酸っぱい喜劇。
Posted by ブクログ
2020年9月11日
マカロンの500円玉入り御守りって悲しい。
怒ることでしか感情を表せない親子って確かにいる。
調理場は凶器の宝庫というのもひどく納得。
人それぞれ、いろいろな悩みを持っている。
自分に自信持って、居場所を確保できると頑張れる。
1食250円の給食でも、子どもを思って栄養面、安全、美味しさ、好み、原価などそれはそれは大変な思いをして作っていることがよくわかる。
Posted by ブクログ
主人公は東京都S区若竹小学校の臨時給食調理員 佐々目宗ーささめそうー28歳。佐々目は、料理コンクールに優勝する程の調理師だが、開店早々火事になってしまい給食の調理員として働くことに。佐々目が仕事を通じて職員や児童と関わっていくうちに、成長していく物語。4月から12月まで、次の5つの章で描かれる。
春スパイス、保健室登校の1年1組手塚佑磨くん、くじびきハンバーグ
初夏スプーン、ネグレクトの親を持つ 吉田陽くん、ふれあい給食、給食委員会保健委員会合同公演「手を洗わなかったお姫さま」
夏 スー・シェフ、元天才美少女子役で太って仕事がない5年野木美玲、先生メニュー、スフレ
秋グリル、卵と乳製品の食物アレルギーの2年1組大河内理央、シェフメニュー、栄養教室
冬キャセロール、モンスターチルドレン、榎本仁奈、平野瑠美とモンスターペアレンツ 給食調理コンテスト
管理栄養士の毛利は半端ない熱量で仕事に取り組む熱血キャラだ
をはじめ登場人物が面白い。
個人的には学校司書が出てこないのが残念。
文庫版だが書き下ろしで、どんどん続いているのでライトノベルと言っても差し支えがないかもしれない。しかし、萌え系の口絵もなければ、ファンタジーもSFの要素も擬音がたっぷりの会話もない。読んでいて共感も笑いも感動もあり、生きる勇気をもらえる。中1の男子につづきをリクエストされて、仕方なく読んだが面白かった。これより面白くない単行本はいくらでもある。
Posted by ブクログ
主人公よりも自分はすっかり調理パートの1人となった気分で(笑)ツッコミどころは多々あるけど、憎めない毛利さんと彼を理解できるのはササメさんしかいないと思えてきてやっぱり続編が読みたくなっちゃったな。
料理描写がある小説は好きかも。
Posted by ブクログ
そんなに期待してなかったけど、結構面白かった。
調理員なのに、子供たちの問題に取り組んだりしてて
今の社会問題、ネグレクトとかも取り入れてたし面白かった。続編もぜひ読んでみたい。
Posted by ブクログ
始めは全然面白く感じなかったけど、1度引き込まれ始めたら読み終わるのが嫌でゆっくり読もうとしてしまうほど。
・蒜泥黄瓜(スアンニーホアグア)
キュウリは皮をむいて乱切り。沸騰したお湯で二分ほどさっと湯通しして、水にさらす。キュウリ1本に対して塩一つまみとごま油1たらし、おろしニンニク少々で和えて冷やす
ーーー
コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった料理人の宗。子供嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペラレントまで現れて。大人になりきれない料理人は給食で子供たちを救えるか? 笑いと感動そしてスパイスも聞いた食育&青春小説。
Posted by ブクログ
仕事で学校給食の実情は知っているけど、こんな調理さんはまずいない。そして調理さんが子どもと関わる機会もない。そういう人に憧れるなら学校の栄養士さんを目指すべきかな。
でも、学校給食のリアルな部分は描かれていた。親のネグレクトで給食しかご飯を食べられないとか、そういうのはある。
型破りな調理さんだなぁという目で見届けた。
シリーズまとめて貸してもらったので、次も読む。
Posted by ブクログ
一流の腕を持ちながら不運が重なり、失業中の料理人・佐々目宗。一年限りのつもりで小学校の給食調理人として働くことになるが…
スターシェフとして理想の店を開く夢をあきらめきれない一方で、給食調理という特殊な世界での仕事に少しずつやりがいを見出していくお仕事小説。
プラス、子供たちの問題(食育、アレルギー対応、ネグレクトなどなど)に給食を通してふれあい、何とかして“美味しい”“楽しい”と思わせたいと思うようになる、人としての成長物語。
遠藤彩見さん、初読。
なんとなくタイトルだけ知っていて、なんとなく予想していた展開通りではあったけれど、なるほどこれは人気が出るわな。
だって、部活ものやお勉強ものより、たぶん今の大人全員がもれなく経験していて、ひとつやふたついい思い出も悪い思い出もあるはずだから。
そして、親になった人なら、子供の給食は遅かれ早かれ、もれなく避けて通れないものだから。
色々な視点で読める幅の広さ、読みやすい文体、だけど意外と深い現代的なテーマにもふれていて、さじ加減が上手いと感じた。
なるほど、脚本家さんか。
ちなみに、私が子供の頃の給食の教えは、『残さず全部食べなさい』であり、『時間内に食べられなければ居残り』であり、『早い者勝ち』だった。
好き嫌いはないけれど、とにかく食べるのが絶望的に遅かった私にとっては、給食は辛い時間だった。
これから続く物語の中で、そんな子供が登場したら、ものすごくシンパシーを感じそう。
佐々目を何かと悩ませる栄養士・毛利が、何となく浮いているというか、一人だけ重い過去を抱えてる風でちょっと違和感があるが、シリーズでこの辺りも良くなっていくかも。
個人的には手芸男子、家庭科の深津先生がいい味出しててお気に入り。
そう、給食の「おばさん」ではなく「おにいさん」であること、家庭科の先生が男性である事も、ちょっとした現代的なスパイスですね。
Posted by ブクログ
学校という使い古された舞台でお仕事小説の幾つかの典型パターンをなぞりながらストーリーを進めていき、「給食のおにいさん」という軽めのタイトルとライトな作風と相まってさらっと読ませるのだが、給食調理の裏側という意表を突いた設定の下、欠食児童やアレルギー代替食などなど現代の学校が抱える諸問題(とりわけ天才子役のエピソードは痛切)を取り上げていてかなり重い内容なので、本格的なドラマにしたら良いものができるのではないかしら。(最新の自動調理器が主役級に活躍するシーンを見たい!)ちなみに別に「おにいさん」でなくても成立する話なので、オシゴトものを得意とする石原さとみ主演で是非(笑笑)。
Posted by ブクログ
劣等感がじくじく痛いのはきっとスパイスで、なんとか、なんとか、味わった先にはふんだんに、重奏が現れるのだろう。
擦り合わせて、今を生きて、いつかは今が未来になるね。
Posted by ブクログ
そうそう…きちんとご飯食べさせるのに親は日々どんなけ苦労してるか…それは声を大にして言いたい。比較的食べる子だけど、見慣れない物への警戒心がすごい。大人の美味しいは子供の美味しいとは違うと本当に思う。ささめ、がこの一年で得たものが次にどう生きるのか知りたい。毛利さんはあまり好きになれないけれど、家庭などの問題も含めて、想像よりはシビアな内容でした。
Posted by ブクログ
一流レベルの調理師が、給食のおにいさんになる話。
給食を作ってる裏側が知れたので、タメになりました。
ネグレクトについても個人的に調べようと思いました
Posted by ブクログ
興味深く、楽しめた。味は二の次と言う毛利の、自分の食べるものや美味しさに無頓着なところが引っ掛かった。日頃、食の大事さを語る本を読んでも、楽しむ一方で食いしん坊の理由付けみたいに思いがちなところが揺らいだ。何だか説得力があった。太ってしまった子が、ダイエットの描写もなく痩せられるの、良いなあ。描かれていないだけかな。
Posted by ブクログ
2017/7/23
読み始める前はなぜだかスーパーマンのような給食のおにいさんの話だと思っていた。
悩める青年でした。
主人公ささめはまあ良い、私が勝手にスーパーマンと思い拍子抜けしただけだし。
でも栄養士の毛利はちょっと怖いぞ。不安定。
彼のバックボーンが知りたくて、その後が見届けたくて続き読んじゃうなぁ。
Posted by ブクログ
給食現場はあまり意識したことのない世界だったから、そこでどのような物語が展開するのか、何を物語の中心に添えるのかが楽しみで読み始めた。よくよく考えたら、給食って学校現場ならではだから、子どもが物語の枢軸を担っているのは当然のことで…。主人公と子どもがしっかりと接点を保つべく、自校給食という設定にしたところが、この物語の全ての成功要因に関係している。子どもはやはり、あたたかいなー。ただ、毛利さんの設定がブレてないか?登場人物の心情が不安定なことと、登場人物が不安定なことは違うと思う。アレルギー、不登校、モンペ、まあそうだよね。
Posted by ブクログ
いろいろな制約があって自由に調理できるわけではない給食。
大量に、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく。
子どもたちの栄養にも配慮して、それでいてコストは低く。
味が二の次三の次になってしまっている現状に、初めて給食と向き合った佐々目は驚く。
コミカルな部分もシリアスな部分も、子どもたちの自由な独特の目線を通すとちょっと変わった風景になる…そんな物語だった。
毛利のブラックぶりがいい。
「給食命!!」みたいな毛利にも、いろいろな裏事情がありそうだ。
給食で明日への命をつないでいる、そんな事情の子どもたちもいる。
少しでも子どもたちの栄養になるように、少しでも子どもたちの健康に役立つように。
味よりもまずそちらが優先してしまう毛利の頑ななな真面目さと、まったく相反するブラック毛利の腹黒さの対比が面白かった。
給食って思えばいろんな工夫されてたなと思う。
たまにあるいろんな学年が一緒に食べる企画とか、地元の食材を使ったメニューとか、親が給食を見学にくる…なんて企画も低学年のころにあったような気がする。
給食を考える人。
給食を作る人。
給食を食べる人。
みんなが少しずつ、「給食」にまつわることで成長していく物語。
好きなシリーズになりそうな予感がする。