【感想・ネタバレ】百舌鳥魔先生のアトリエのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

■ ショグゴス (★★☆☆☆)

ブラックジョーク強めの SF 作品。いかにも小林泰三っぽいストーリー。裏を返すと、あまり印象には残らなかった。


■ 首なし (★★★★☆)

小林泰三というと現代から近未来のイメージがあるのだけど、本作のように舞台設定が近代 (明治?) なのもなかなか良いじゃないですか。

オチは分かりやすいものの、首なしのイメージが強烈で楽しめた。


■ 兆 (★★★★★)

「ゆがんだ闇」で何度も読んでいる本作。個人的に「本」と並ぶ小林泰三の最高傑作の一つで、やはり抜群に面白いです、はい。

ちなみになえ子が兆と対峙した本当の日は 8/4 ということで良いのですかねえ。


■ 朱雀の池 (★★★☆☆)

「京都に原爆が落とされなかったのは、その文化的価値がアメリカに認められていたからだ」というデタラメな俗説を小林泰三流に切り捨てた、これまたブラックジョークの強い作品。

作中にもある通り、「胡蝶の夢」も題材になっている。このおかげで、これまでの小林泰三作品とはまた違う、何とも不思議な感覚を覚えた。


■ 密やかな趣味 (★★★☆☆)

最初のページに注意書きを載せても良いくらい、猟奇的な描写が激しい要注意作。ほぼすべての小林泰三作品を読んできたが、本作は読むのが相当しんどかった。

流し読みをおすすめするが、最後の一行を読むのをお忘れなく。

過去作の「吸血鬼狩り」と同じく文章だけからはどちらでも解釈可能になっているが、恐らく「吸血鬼狩り」と逆のパターンだろうということで、読後感は結構和らいだ。


■ 試作品三号 (★★☆☆☆)

ハード SF テイストの怪獣 (というか妖怪) 作品、ということで「ΑΩ」に近いか。個人的にはこのノリにいまいちついていけない。


■ 百舌鳥魔先生のアトリエ (★★☆☆☆)

表題作だけど、うーん、劣化版「玩具修理者」という印象しか受けなかった。


■ 総評 (★★★★☆)

良く言えば原点回帰、悪く言えばネタ切れ感を多少感じた。

しかし、近年の小林泰三作品の中では歩留まりの良い良作だと思う。

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2014年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだこれ?おおミステリーか、いやグロい、ひゃーどんでん返し!と一冊でいっぱいおいしい小林泰三らしい1冊。

**ネタバレ**
・ショグゴス
わけわかんない生命体と人類との戦い。わけわかんないのにこわいのは敵と味方が曖昧だからか。クトゥルー神話は知らないので知ってたらもっと楽しめるのかも。
・首なし
だって好きになってしまったのだから仕方ないのです。あのひとじゃなきゃ嫌。だから私を守ってくれたこのひとはあのひとに違いない。狂気に満ち溢れていて悲しいのに美しい。何をそこまで好きになってしまったんだろう。
・兆
SFチックで好きじゃなかったけど壊れていく感じ、表と裏の使い分けは好き。
・朱雀の池
良かれと思ってしたことが上手くいかないのは後味が悪くて、もうほんとに、ああ。虚しさと不快感が素晴らしい。
・密やかな趣味
オチは読めたけれど(読めていたから?)残酷な描写が痛くて痛くてこわかった。普通のひとがやりかねない、一歩踏み込んだだけの裏側だって思うと一層恐ろしい。いちばんグロいから好みは分かれそう。流し読みで勘弁してください。
・試作品三号
かっこいー。バトルものっぽくてアニメにできそう。密やかな趣味で強張った心がほぐれていった。圧倒的な強さの前には何もできない。何故か妖怪ウォッチのキャラが浮かんでしまい微笑ましくなった。
・百舌鳥魔先生のアトリエ
生きているってなんなんだろう。私たちはなんで生物なんだろう。そういったことを訴えかけてくる君の悪さがあった。綺麗にまとめたな、って感じで気に入りました。

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2014年08月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ショグゴス」:クトルゥフもの。あんまり対比がうまくいってないかなぁ。
「首なし」:他の作品でもそうなんだけど、女性がアグレッシブすぎる。
「兆」:意味わからん。全部女性記者の妄想ないしは狂気の産物なんだろうか。
「朱雀の池」:京都というテーマありきのお話。脈絡がなさ過ぎてどうにもこうにも。
「ひそやかな趣味」:見事に騙されました。それにしてもグロいわぁ。
「試作品三号」:ホラーかと問われれば首を傾げるけれど、設定は一番好み。
「百舌鳥魔先生のアトリエ」:勢いがありすぎてギャグに思えるんだよなぁ。

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2021年10月06日

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