【感想・ネタバレ】あらゆるものがおくりもののレビュー

あらすじ

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『おくりものはナンニモナイ』の著者パトリック・マクドネル氏が贈る、待望の新作。

翻訳を手がけるのは、村上春樹氏。

前作『おくりものはナンニモナイ』は、谷川俊太郎氏の名訳によって日本の読者に愛されてきました。
しかし谷川氏が亡くなられたあと、そのバトンを受け継ぐように、村上氏が本作の翻訳を引き受けました。

村上氏自身も、かつてアメリカで暮らしていた頃、新聞で連載されていた『MUTTS』を愛読していたといいます。

谷川俊太郎氏から村上春樹氏へ。日本文学を代表する二人の言葉が、ひとつの絵本シリーズのなかで静かにつながった、特別な一冊です。

物語の主人公は、黒猫のムーチ。ある特別な日、ムーチは大切な友だちである犬のアールに、「かんぺきなおくりもの」をおくろうと決めます。
おくりものは、とびっきり最高で、「ワオ!」と叫びたくなるようなものでなくてはなりません。
ムーチは、かんぺきな箱とリボンを用意しますが、肝心の中身がなかなか見つかりません。
クローゼットをのぞき、秘密の宝箱を探し、書斎を調べ、大好きなおばさんやおじさんにも会いに行く。
それでも答えは見つからないまま、時間だけが過ぎていきます。

ムーチは空を見あげ、自分の吐いた息をじっと見つめ、舞い降りる雪のかけらをしげしげと眺めます。
探しても探しても見つからなかった「かんぺきなおくりもの」。
けれど、立ち止まって世界を見つめ直したとき、ムーチの目に映るものは少しずつ変わっていきます。何気ない一日、そばにいる誰か、いつもの場所、ふとした出来事。
そのすべてが、ムーチにある大切な気づきをもたらしていくのです。

大切な人に何かをおくりたいと思う気持ちから始まり、世界をまなざす心そのものへと広がっていく物語。
マクドネル氏のやわらかな絵と、村上春樹氏の澄んだ日本語が、日々の何気ない瞬間を、そっと光らせてくれます。

子どもには世界の美しさを、大人には忘れかけていた感謝の感覚を届ける絵本です。

ほんとうのおくりものとは何なのか――ムーチと一緒に、その答えを見つけたくなる、あたたかな一冊です。

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Posted by ブクログ

春樹さんが絵本の翻訳をされたので本屋さんに出かけてきた。
その場で読んで涙が落ちそうになった。

大切なものやしあわせを探すのに一生懸命になると苦しいけれど、今あるかけがえのないものが見えるようになったとき深い気付きを得ることができる。

言葉では物事の本質は簡単には表せず、ありきたりのものに見えてしまう。ただ認識するのではなく、物語を通して体験して自分も主人公のムーチと大きな喜びを見つけられる一冊だった。

大切な一冊が増えて、リボンをかけたい気持ちになった。

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2026年10月06日

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