【感想・ネタバレ】銀襴緞子のレビュー

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繊細なタッチが生む独特の切なさ

ko
2020年06月19日

初出の花ゆめ版(紙の本)は著者の初コミックス。大事に読み返していましたがさすがに劣化が著しく、新たに電子版を購入しました。

悲喜交々な女子校もの「乙女の祈り86」、悲哀漂う大正浪漫風「深紅の恋」、駄菓子屋を舞台にした下町もの「日暮町夢色小路」、山村の古の祭りを描く「銀襴緞子」の4編を収録。
...続きを読む全編通して繊細なタッチで描かれるどこか切ない雰囲気は、今読み返しても魅力的です。


出版社が異なるため装丁が初出と変わっていますが、むしろ表紙のイラストは花ゆめ版よりも鮮やかに再現されています。
表題作「銀襴緞子」のカラー表紙が収録されているのも嬉しいところ。
単行本の柱コメント(雑誌掲載時には広告があった部分の穴埋め)も初出のまま収録。
ただ残念なことに、薄墨での描写や細すぎる線画が白く飛んでしまっている箇所がかなりあります。(「銀襴緞子」の突然光をまとった狐と鷺が現れて〜のコマ等)
特に終盤の、主人公たちが鷺と伝説の花嫁に助けられて急流を渡るシーン。ホワイトで描かれた光の粒や煌めきがだいぶ潰れてしまっていて…。一番の見せ場なだけに、そこはもう少し紙版の印刷寄りに再現して欲しかったです。

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