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Posted by ブクログ
妻を殺害された真鍋と、夫のDVから逃げる祐子。真鍋の妻を殺害した川尻と、祐子の夫である門脇。彼らがそれぞれ出会い、一方は癒され合い、一方は協力してそれぞれのターゲットを狙い、追跡を始めます。
復讐心に取り憑かれた真鍋がそれだけを生き甲斐に立ち直るも、祐子との出会いと彼女と過ごす中で復讐心を消し去り、また祐子自身も傷ついた心が癒されて行く様は感動的。
一方、支配欲の固まりである門脇が警察官という立場と社会的信用をフル活用し、祐子を追跡する様子の異常さには戦慄が走るほど。そして少年院を出ても人として根本的に何も変わっていない川尻の人間としてのカスさ加減…そして、コイツらが“ユニット”を組み、真鍋&祐子の“ユニット”を追う様はとてもスリリングで、序盤からエピローグまで、一時もダレることなく読破することができました。
かなり前にドラマにもなっているそうなのですが、まず機会ないと思いますがチャンスがあったら観てみたいなぁ。
Posted by ブクログ
児童虐待、ドメスティックバイオレンス、若者の無軌道で理不尽な犯罪、熟年離婚。
それらを取り込んだ、人間のもがきの話。
群像劇の装いもある。
奥田英朗の「邪魔」や「最悪」を思い出した。
最悪の結果になりませんように、と願いながら読み進む。
ラストはちょっと安い映画のようだったけど、波多野さんがいい人でよかった。
波多野さんだけがまともでしっかりしていた。
大家族が築けるといいな。
Posted by ブクログ
少年犯罪にDVと重たいテーマだけど、ぐんぐん読める。最後に悪い奴らが全部懲らしめられて、苦しんでいた人に希望が見えるのが小説の救い。