あらすじ
一度身につけた記憶や能力が失われていく認知症。いまだ根治療法はないが、治療においても介護においても、早期発見と病気の正しい知識の果たす役割は大きい。本書では、認知症のうちアルツハイマー病やレビー小体型認知症など主要な病気の特徴をやさしく解説し、病気ごとの治療とケアのポイントを紹介する。正常な物忘れと認知症の違いはどこにあるのか、若年性認知症固有の問題とは。悩んでしまう前に読んでほしい一冊。
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Posted by ブクログ
神経心理学を専門に臨床研究を進め、特に認知症における記憶や情動などの神経基盤の研究に関して第一人者の先生による著書。
体系的に記されながらも、臨床で遭遇したエピソードも交えているため専門分野以外の人にも容易に理解できる内容となっている。医療従事者でも知識が曖昧な部分はあるので、おさらいや基本的な知識整理としておすすめできる。
Posted by ブクログ
まともな医学者(学会シンポジウムでお話を伺ったこともあるし、論文も読んだことがあるが、大変誠実なお人柄が滲み出ていた)によるまともな認知症入門。
一般的な認知症の知識を語りつつ、具体的にどうすればよいかという対応も参考になることが記述されている。
とりあえず認知症を知りたい人はこの本を読むことを勧めたい。
Posted by ブクログ
今後の重要課題だ。超高齢化社会の進行に伴い,今後患者が増えることは確実だろう。介護する家族の生活が破綻しないような仕組みの構築に取り組むべき。
■常道的周遊
■周辺症状(BPSD)と中核症状
■記憶障害,見当識障害,構成障害・視空間認識障害,計算障害,遂行機能障害,言語障害・書字障害
■物盗られ妄想,鍋焦がし,取り繕い反応
■レビー小体型認知症
■パーキンソン症状,転びやすさ
■記憶障害が目立たない前頭側頭葉変性症
■常同行動,非流暢性失語
■認知症と自動車運転
Posted by ブクログ
今や認知症の日本の第一人者である元愛大助教授、現熊大教授の方。認知症の診断、治療、ケアについて教科書的な事項を非常にわかりやすく述べられている。初学者はまず一読をお勧めする。最終章では、若年認知症の現状と著者が研究を中心にされてきた自動車運転の問題と、現在、全国に先駆けて注目されている「熊本モデル」について詳述されている。