あらすじ
南部イタコの6世代目で“最後のイタコ”と呼ばれる1人の女性の数奇な運命、そしてイタコやオシラ様といった、青森の民間に今も根付く神秘的世界に触れる一冊。
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Posted by ブクログ
とても語ることが難しい本に出会ってしまった。上手く言語化できる気がしないが試みる。
松田さん自身が最後のイタコにならないようにと、イタコのことについて書き記した本。彼女がイタコを目指そうとした経緯、仕事の内容について知ることができる。読めば読むほど自分の想像していたイタコ像から離れていき、読み終わるころには「想像していたよりもちゃんとした仕事だったな…」となった。
元はイタコについての理解度を深めたいという理由で読み始めたのだが、松田さんの気骨あふれるエピソードに驚いてしまったり、仕事に対する姿勢に感銘を受けたり、依頼者・相談者とのエピソードに笑ったりした。個人的には恐山で結婚式した人の話は一番印象に残っている。
また、章と章の間にあるコラムで郷土史家による専門的な補足がされているので、学術的な理解も深めやすい。「オシラサマが空を飛んだ」話が掲載されているあたりのコラムは特に面白い。不覚にも笑わされてしまった。
その他にも、取り残されてしまった人間の死者との向き合い方、失われつつあるイタコの伝統についても考えさせられた。
と、このようにイタコのことについて以外も盛りだくさんな本であったため、とっ散らかった感想になってしまったがとても面白い本である。詩を扱っている本ではあるものの、重すぎたりしないので読みやすい。おすすめできる本。
※現在、紙の本は手に入らないが電子書籍で手に入る
Posted by ブクログ
現役で活動している中で最年少のイタコによる、イタコについての本。少し前の民俗学の本に載っているイタコとはまた違う、「今」のイタコの姿や、イタコから見たイタコの活動や人生観が分かる。民俗学資料としても興味深いけど、一人の女性の生き方としても興味深い。
Posted by ブクログ
イタコって恐山で口寄せをしているおばあさんというイメージしかなかったけれど、そもそも恐山に居るのはお祭りの間の数日だけである事。 地域の中の相談相手としていろいろな事をされている事がわかりました。 現在でも死んでしまった親族と話したい、死んでしまった人に伝えたい事があるという人は多く、恐山に口寄せをお願いしに来る人は減っていないそうです。 でもイタコは激減。 40代の著者が一番若く、厳しいイタコの修行を受け、イタコになろうという若い人はなかなか現れないようです。 口寄せだけでなく、地域の相談相手としての役割も ストレスの多い現代ではより多く求められています。 イタコというわけではなくても、気軽に相談が出来 話を聞いてもらえる存在があれば、みんなもっと生きやすくなるかもしれませんね。 なかなか難しそうですが。
Posted by ブクログ
心霊というよりは、シャーマン寄りだった。ユタみたいなものか?(と言ってもユタもあまり知らないけれどね)
死者に寄りすぎず、あくまでも今向き合っている相談者が前を向いて生きていけるようにアドバイスする姿勢は美しい。というか、松田さんの立ち姿の写真が美しい。ほんとにきれい。
悩んだときには会いに行きたいものです。会うだけで心が洗われそうだ。