【感想・ネタバレ】マンガはなぜ規制されるのかのレビュー

あらすじ

東京都の青少年条例、児童ポルノ禁止法など、マンガについての規制が強化されつつある。日本独自の表現であり文化であるマンガは、なぜ国や自治体に縛られなければならないのか?規制の仕組み、バッシングの歴史などをわかりやすく記述し、「非実在青少年」問題の深層を解明する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 日本における漫画などの表現規制の歴史(1950年代~現在)について述べた本。こういう本が出たのも「非実在青少年」という文言で名を挙げた東京都の青少年健全育成条例の影響だろう。

 畢竟、どの時代にも共通して言えるのは、規制は風紀や道徳の遵守云々よりも、行う側の理屈で一方的に行われること。

 この本の記す時代は1950年代の『太陽の季節』と「太陽族」の流行、悪書追放運動や文部省の「図書選定制度」、60年代の東京都青少年条例制定後の「サンデー」、「マガジン」などの少年漫画誌ブーム、80年代後半の宮崎勤事件と様々だが、その裏に規制する行政(東京都など)や規制を求めるPTAなどの思惑があり、注視する必要があることを確認した。

 ただ、東京都の条例に影響を受けたと思われる割には、今現在の問題と直接関わる記述は少なく、機を逸している感じがした。

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2011年06月18日

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