【感想・ネタバレ】ジンタルス RED AMBERのレビュー

あらすじ

19世紀、弾圧的な帝政下のロシアで画業と詩作を志す農奴ミーシャ。13世紀、北方十字軍に故郷と家族を奪われ復讐を誓うジンタルス。自由とは、表現とは、生とは。時代と国を超えて描く圧巻の歴史長篇!

皆川博子でしか描き得ない世界がここにある。
希望と物語の歓びに満ちた傑作長篇、堂々刊行!

19世紀ロシア。伯爵に仕えながら絵画を学ぶ農奴のミーシャ。館で「亡霊(プリーズラク)」と呼ばれている青年ステンカとの出会いから、ペテルブルクで画才と文才を磨く道が開けるが――

13世紀バルト。北方十字軍に故郷リヴォニアを侵略され、家族を失った少年ジンタルス。貴族の息子マクシミリアンの従者として遍歴の旅に出るが、復讐の念は彼を修羅の道へと導く。

圧政と戦乱――二人の青年が辿り着いた、自由とは、表現とは、生きるとは。

ミーシャの物語と、ミーシャが記したジンタルスの物語。
二つの物語を交錯させ、時代も国も越えて贈る、最新長篇にして最高傑作!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

思想が監視され表現が自由にできない19世紀ロシアでの生きづらい状況がよく伝わってきます。そんな中で明確に身分制度の底辺にいるミーシャが絵や文章で素直に考えを表現しているのは奇跡だと感じました。
彼の愛情表現は独特で、彼の書いた小説『秘密法廷』にもそれが存分に表れています。ミーシャとステンカのように語らずとも深い絆があるように、『秘密法廷』のジンタルスとマクシミリアンもお互いの利益のために身分を交換するという、ある意味ドライな関係に見えて実は濃厚な友情が潜んでいることが感じられます。
ミーシャが思想犯としてロシア東部オムスクへ島流しにあう。しかし、ステンカの友情と数人の理解者によってなぜか創作活動はつづく。彼の生き様はロシア帝国が没落していくのとは正反対に見えます。
ミーシャを形作る物たちの表現も美しい、琥珀について、色について、本について。それを宗教や政治が汚そうと迫ってくるが、ミーシャは本能でどれが正しいか判断する。ここがこの物語の美しさの根底にあります。
『琥珀の生成についての知識を与えてくれた。大昔・・・数千年も昔・・・の古い樹脂が琥珀になった。そのなかには、小さな虫や生き物が封じ込められていることがある。イリヤ補祭はそう言った。』ミーシャの最初の教育者だったイリヤ補祭からの言葉。ミーシャは最初から幸運だったのだ。

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2026年10月31日

Posted by ブクログ

やっと終わった!
あまりに長いのでジンタルスの話はミーシャが書いた小説だという設定を忘れて、作中でミーシャが小説も書いていると言い出してから慌てて冒頭を読み返してる始末。ローラントの部分必要か?と思ったが、ミーシャが初めて書いた小説なら仕方ない。
本当にシベリアまで行ってしまうステンカの友情が熱い。
トレチャコフ美術館は名前だけ聞いたことある。

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2026年06月16日

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