あらすじ
グロテスクな生(いき)人形の作り手として、賛辞を集める常世三姉妹。彼女たちの人形にはまるで人の魂が宿っているかのような迫力があり、世界中の好事家を魅了していたが、一方でその人形作りについて黒い噂が囁かれていた。三姉妹の新作発表の場に立ち会うことになったフリーライター・麻生真哉は、六歳の娘とともに群馬の山中にある彼女たちの拠点である館に向かう。ところが新作発表会の夜、三姉妹の長女が殺害される。現場はほぼ密室。館も孤立状態となり、残された姉妹は、館中を捜索し始めるが――。ある魔術を受け継ぐ一族を巡る驚愕の事件を巧みに描いた、鮎川哲也賞作家の意欲作。
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Posted by ブクログ
オカルト系の話は好きなのでこのお話もおもしろかった。人形と、魂を移動させる魔術。
トリックの面白さと言うよりは、魔術ありきの殺人だったので推理するとかではない。亜里沙がなかなかにいい性格をしているなと思った。と言うより真の善人はいなさそう。
Posted by ブクログ
魔術が存在する世界での密室殺人。魔術にもルールがある為、何でもアリという訳ではないのだろうけれども真相はかなりトリッキー。ミステリは自身で推理するより、作者のアイディアを眺めに来ているという感じで読む。なのでちょっとトリッキー過ぎるかなという気はしたが、それ以外にはこれと言った感想はない。
全体的には作者の思いついたことをとにかく詰め込んだような造りで、仕掛けに重きを置いているのか、登場人物の描写に深みがない。殺人が起きているのに脇役達が騒然とすることもなく、淡々と進んでいく。アリサの夫に対する執心の描写もラストに偏重していて、もっと中盤にばら撒いて深堀っても良かったのではと思った。
醜悪な人間ばかりが出て来るが、アリサにダントツで嫌悪感を覚えた。常世姉妹も大概だが、アリサの場合は読者に対する裏切りに見えるせいなのだろうか。自分本意だし、事故を起こしておいて子供の姿じゃ運転出来ないなどと不平を鳴らし、愛する夫から娘を奪う選択をした上、娘の身体で赤の他人として夫との再婚に漕ぎ着け子供まで作る気持ち悪さ…。夫が不憫過ぎる