あらすじ
エドガー賞最終候補の傑作文芸ミステリー!
水没が迫る亜南極の孤島に棲む一家。
その島に、謎の女性が打ち上げられた――
リース・ウィザースプーンのブッククラブ選出
タイム誌が選ぶ2025年の必読書
2026年エドガー賞最終候補作!
目も眩むほど美しく荒々しい自然と、
世界が消え去る間際の激しい愛。
豪州発、世界が愛した傑作文芸ミステリー。
気候変動の激化する近未来、タスマニアと南極の中間地点に位置するシーアウォーター島。ここには地球の滅亡に備え、世界中の種子を保管した貯蔵庫が設置され、生物学者や植物学者が滞在し、種を保護し、研究に従事していた。しかし環境は急速に悪化、海面が上昇し、島は海に沈みつつあった――研究者たちが島を去ることを余儀なくされ、父親ドミニクと3人の子どもたちのソルト一家、数人の研究者たちだけが島にとどまり、最後の船が迎えにくるのを待っていた。そんなある日、激しい嵐のあとで一人の女性が島の海岸に打ち上げられた。この女性は一体だれなのか。謎の女性ローワンがソルト一家の秘密を暴くとき、押し込められていた過去が動き出す――
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この小説に登場する家族のように、これほどまでの大自然の中で暮らすというのがどんなものなのか想像もつかない。そこら中に生命が満ち溢れている自然の素晴らしさ・美しさが描かれる一方、自然が持つ怖さや残酷さもこれでもかというほどに訴えてくる。
終始漂う不穏な雰囲気の中、登場人物それぞれの視点から心情が語られ、謎が少しずつ明らかになる様はミステリーとしても面白い。
父であるドミニクは、妻を亡くして1番彼女を恋しく思うのが、子供達のことを話す相手を失ったことだと気付く。2人でどれほど見事なものたちを創造したかを知り、感嘆の眼差しでわたしを見つめてほしいと妻への思いを巡らせる場面は、子供への愛情もひしひしと伝わってきてとても好きだ。