あらすじ
背が低くて鈍いと女を愛する資格もないのか。心は優しいが女性にモテない野呂は悩む。明るく行動的な親友の南条は、野呂が密かに恋する同級生の戸田京子の心を掴んだ。微妙に翳る友情。そして8年が過ぎる。歳月は彼らの人生をどう変えたか。愛と哀しみの十字架を背負った3人の運命を描いた青春ロマン。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
まったく全員が幸せになれなかった。
みんな悪くない。
みんな愛すべき人を愛しただけ。
あまりにも辛い物語。
もし神様がいるならこんな酷い話はないでしょう?と言いたくなる。
Posted by ブクログ
『父親』を読んで、良い作品だなぁと思ったので遠藤周作2冊目読んでみた。
真っ先に連想したのは、大好きな作品
『こころ』夏目漱石
『友情』武者小路実篤
この2作に似るものがあると思う。
男女間の三角関係(男2女1)のもつれの話。
こころも悲しいけど、これも相当に悲しい物語。
京子の人生が悲しすぎる。
この時代じゃなければ、野呂と結婚せずにシングルマザーになってたんやろな…赤ちゃんが無事に生まれたら。
時代だけやね。それが悲しすぎる。
一途にトンちゃんを思って、やのに野呂と結婚しても、野呂は優しいから余計つらかったやろうな。
読み進めていくうち、まさか野呂も自殺?と思ったけど、それはなかったからまだよかった。
誰一人、幸せになれない物語。
でも読んでよかった。
やりきれない気持ちになります。