あらすじ
人間は、
これほど無責任で
強欲になれるのか――。
「令和のイトマン事件」とも言われる船井電機の全員破産事件や、会社のカネを引き抜く詐欺的な「吸血型M&A」で話題となったルシアン・ホールディングス事件など、未熟なM&A業界では、会社乗っ取りや悪質な買い手、無責任な仲介会社によるトラブルが後を絶たない。
本書は、ダイヤモンド・オンラインで2024年9月にスタートした連載「M&A仲介ダークサイド」をもとに約1年をかけて大幅な追加取材を行い、書下ろしで再構成した経済ノンフィクションである。地面師も顔負けの魑魅魍魎が跋扈するM&A業界の暗部を、経済記者歴20年の著者が地の果てまで追う。
人の欲望は裁けない。では、彼らの罪とはなんなのか――。
感情タグBEST3
森さんの地面師読者は必読
地面師関連本の一冊という認識で購入しました
まさに別切り口からの解説があり本題のMA問題も含めて、非常に面白い内容でした。
地面師はNHKスペシャルでも取り上げられていましたがあそこに出演していた人が本書でもインタビューされた人だと思います。めちゃめちゃ面白く読ませていただきました。地面師について解像度を上げたい人は本書も楽しめる筈です
Posted by ブクログ
船井電機の自己破産、ミュゼの自転車操業や会社分割とクーデター破綻、ルシアンHDとマイス社によるM&Aトラブル。これらへの取材と事の経緯を詳述した本。終章では、買い手企業、売り手企業のオーナー、M&A仲介会社の利害が一致するトライアングルの構図を明らかにして、日本の中小企業のM&Aの実態に迫る。
出てくる関係者はみなどこか他責で、「自分は騙された側」と主張する。そこに会社や従業員を慮る態度は感じられない。しかし一方で、彼らにはある種の正直さがある。自らの「欲」にも他人の抱く「欲」にも自覚的で肯定的だ。欲を起点とした彼らの無責任さがあるかぎり、会社は喰われつづける。
本書はとにかく読みやすく、門外漢の自分でも事の経緯がスルスルと頭に入ってきた。特に、一度読んだだけでは理解できないような事実関係を述べた後、直後の文で「つまり、、」「要するに、、」とわかりやすく噛み砕いてくれる親切さも好感が持てた。無駄な記述もなく大変読みやすい。
Posted by ブクログ
M&A業界は体制が良くないのかなと思いました。
M&Aにおいて悪意がある場合にはここまでメチャクチャなことができるのかと思ったのと、その危険性を孕んでいるにもかかわらず、それを防止するための制度がまだまだ整備されていないのかなと。
Posted by ブクログ
売り手、買い手、仲介者が織りなす欲望のトライアングル 大学時代に憧れていたテレビデオ笑の世界的メーカーのフナイの転落、彼女が通っていた脱毛のミュゼプラチナのビジネスモデルなど、全ては流転しますが、その裏側、人の織りなす壮大な理不尽さ、、そこにつけ込む輩達。抜け目ない世の中を表す良書です。
Posted by ブクログ
仕事をしていると「嘘つき(大風呂敷)」「思っていたより雑」はあるある。見極めが大切。この手の作品の場合、著書である記者は一般企業をあまり知らない感じがあり、感覚に少しズレを感じる。
Posted by ブクログ
全員、無責任。船井電機やミュゼなど、世間を騒がせたM&A事件に迫るルポ。M&A仲介会社と仕事で接したことがあり、個人的には頗る印象が悪いのだが、一方で彼等は仲介料が売上であり、彼等に付け込まれるのは売り手側の無知や懐の甘さ、カネ欲しさが原因とも言える。関係者の証言は一向に噛み合わず、全員が被害者・無責だと主張する様には呆れるしかない。