【感想・ネタバレ】アフリカの印象のレビュー

あらすじ

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ブルトンが熱讃し、レリスが愛し、フーコーがその謎に魅せられた、言葉の錬金術師レーモン・ルーセル。言語遊戯に基づく独自の創作方法が生み出す驚異のイメージ群は、ひとの想像力を超える。-仔牛の肺臓製レールを辷る奴隷の彫像、大みみずがチターで奏でるハンガリー舞曲、一つの口で同時に四つの歌をうたう歌手、人取り遊びをする猫等々、熱帯アフリカを舞台に繰りひろげられる奇想の一大スペクタクル-。

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Posted by ブクログ

ルーセルは20世紀初頭のフランスの作家さんで、本人は大衆に愛される作家になりたかったのに、一部の芸術家(シュールレアリストとか)以外には全く認められず、最期は失意のうちに自殺してしまったのだそうです。でもその後ミシェル・フーコーはじめ、そうそうたる面々に影響を与えたとか。

この小説、前半は、架空のアフリカの王国を舞台に、ある式典の様子が、170数ページに渡って一切の感情を交えずに、ひたすら描写されます。王国の歴史も、出し物の背景にある物語も、最初は全くわからないまま、見たことも聞いたこともない出し物について延々と読まされます。

正直最初はちょっとつらいのですが、情景を頭の中で映像化する作業が波に乗ってきて、目の前に珍妙な発明品や不思議な動物、美女達が立ち上がるようになると、珍奇な出し物を見物客の一人になって楽しむ境地になってきます。

後半には、前半で見たものの背景になる物語が、アラビアンナイトのような豊かさで語られて、これはもう一気読みの面白さ。初版のとき作者は「私の芸術に不慣れな読者は後半を先に読むように」と言う注をつけたそうです。

でも、後半を先に読んじゃうと、出し物に対する驚きが薄れるし、前半(ちょっと我慢して)色々見ておいたからこそ後半の物語が「そうだったのか!」的に面白いので、やっぱり頭から読むのが正解でしょう。

奇天烈な出し物の数々をどうやって思いついたのかについて本人が書き遺していて、その一部が巻末の解説に紹介されているのも興味深かったです。

作者は自分の天才を信じていたそうですが、天才って言うか奇才?
変な人なのは間違いない(笑)のですが、そういう芸術家にありがちな暗くどろどろしたものは感じられず、そこがまた独特の魅力。

奇人の想像力が爆発の一冊。
大丈夫、21世紀には遠く日本でも読まれてるよ!と今は亡き作者に伝えてあげたい気持ちをこめて☆5つ。

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2010年07月04日

Posted by ブクログ

言葉遊びを楽しむ本なのだが、あまりに無意味過ぎてページが進まなかった。「ロクスソルス」の方がガジェットで楽しくなるが、動きはやはり難しい。でもこれだけくだらない本を読んだ自分を褒めたい気分。

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2025年11月25日

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