あらすじ
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働き盛りの夫が若年認知症に。妻による介護の日々、そして家族の崩壊と再生を綴った物語。
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Posted by ブクログ
「47歳。
物忘れの始まりは、あの日からでした・・・・・・。
失くしたものがありました。
見つけたものがありました。
変わってしまったことがありました。
変わらなかったことがありました。」
(本書帯より)
働き盛りの年代で認知症を発症した夫を介護してきた妻が書いた本。
認知症のご本人が講演を行ったり、TVでご夫婦のドキュメンタリー番組が放映されたり、映画「明日の記憶」の参考にされたりしたそうです。
生まれ育った環境から2009年この本が出版されるまでのことが淡々とした文章で記されています。中には苦しいことや悲しいことも書かれていますが、一歩引いたような文章なので、さらっと読み流すことが出来ます。
少しずつ物忘れがひどくなり、出来ることが少なくなっていくのは本人も家族も辛い。また本の中ではあまり触れられていませんが、社会的な支えも周囲の理解も少なかった頃の苦労もたくさんあると思います。
それでも病気になって知り合えた人や、気付いたこともある。
私はさらりと読みながらも、涙がこみ上げて止まりませんでした。