あらすじ
日本兵1万人が見つからない謎。
一記者が執念で上陸し、玉砕の島の土を掘りまくる。
そして、たどりついた真実とは。
第11回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞作
硫黄島は、戦後日本の理不尽の縮図だ。(略)
「戦争の被害はみんなで等しく耐え忍ぶべきだ」という論理は、次の戦争でも必ず使われる。
過去の理不尽を若い世代が知ること。
それが、その未来への最大の抵抗だ。
――酒井聡平(「文庫版あとがき」より)
ベストセラーとなった衝撃のノンフィクション、待望の文庫化!
なぜその島の日本兵1万人は行方不明のままなのか?
謎の解明に執念を燃やす新聞記者は、民間人の上陸が原則禁止された硫黄島に4度上陸。
遺骨収容に力を尽くす。
さらに日米の機密文書の徹底調査も開始。
そしてたどりついた真実とは。
第11回山本美香記念国際ジャーナリスト賞受賞の圧巻ノンフィクション。
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Posted by ブクログ
日本の領土で戦場になった地域の一つ「硫黄島」
戦没者約2万人のうち、約半数の1万人が見つからないことを起点にこのノンフィクションが始まる。
作家は北海道新聞社に勤めていた酒井聡平氏。
「続けたいことを続けられないのは、時間がないからでも、担当外になったからでもない。意志の問題だ」という言葉を胸に硫黄島への訪問と遺骨収集に参加の執念を燃やす。
1万人が見つからない「ミステリー」に対して滑走路の下説や風化説などを取り上げつつ、硫黄島にまつわる「ミステリー」も各種資料や証言を取り上げつつ説明される。
「戦没遺骨帰還問題」は古いが解決できてない問題だと知る。激戦地という言葉だけで片付けられない硫黄島。
大本営が硫黄島守備隊が全滅したと発表した後も、通信兵が様々な情報を送信し続けていたという証言も胸を打たれる。