あらすじ
世界経済がバブルの気配を帯びてきた。しかし、浮かれている場合ではない。マネー資本主義の最後を締めくくる大きなバブルの崩壊が数年後に確実に待ち構えているからだ。その危機にどう備えるべきなのか。じつは日本人の富が強者に流れていくカラクリがさまざまな制度に埋め込まれてしまっている。消費税も新会計基準も表の顔と違う側面がある。為替介入でも国富はアメリカに流出していく。日本国民が必死で働いて生み出してきた富を掠めとっていく裏の仕掛けとはなにか。1%のグローバル強者に対抗して、99%の我々が知的武装をするための必読書!【目次】はじめに―バブルには死角がある/第一章 消費税というカラクリ/第二章 税制の裏に見え隠れするアメリカ/第三章 時価会計導入で消えた賃金/第四章 失われた雇用と分配を求めて/第五章 為替介入で流出した国富/第六章 バブルの死角/おわりに―知的武装のために
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Posted by ブクログ
バブルの死角
日本人が損するカラクリ
日本の国富がかすめ取られる仕組みの解説は面白かったです。
1.消費税からの輸出企業への還付金
2.為替介入による損出
それから、日本を含め中間層の没落と貧困化による一部の富裕層への富の集中に関しての考察もためになりました。
バブルのサイクルとアメリカの金融政策の関連。バブルを起こしてその破綻との差によるアメリカの貿易赤字の消し方も参考になります。
これから起こるのではないかと予言している、シェールガスバブルとその破綻に関しては???
でも、激しく同意なのは、バブルとその破綻の規模がグローバルになることによって、だんだん大きく、サイクルが短くなってきていること。
資本主義の終焉の後には、どんな世界が待っているのか?
排他主義、ローカル化、民族主義、生産性の低下・・・グローバリズムと対極にある、昔の部族社会のような世界が待っているのかもしれません。
内容からすると題名は変えた方がしっくりくると思います。
竹蔵