【感想・ネタバレ】本当の勇気は「弱さ」を認めることのレビュー

あらすじ

「傷つかないように生きること」を
思い切ってやめてみませんか?
ヒューストン大学の人気教授によるベストセラー、待望の邦訳!

傷つくのは怖い。批判されたら腹が立つ。失敗したら恥ずかしい。本当の自分なんてさらけ出せない。
傷つきやすい世界に住んでいる私たちは、日常の様々なことによって、自分自身の「弱さ」や「傷つきやすさ」と対峙しなければならない事態におちいります。
そして、多くの場合、それは本当に居心地の悪いことなので、何とかして避けようとします。
ある時は、何も感じないように自分の心を麻痺させてみたり、またある時は、先手を打って他者を攻撃したり。
それらの「精神的な武装」を捨てて、今こそ、自分自身の弱さを認め、正面から向き合おう、と著者は言います。
弱さから目を背けていると、人生で起こる他のすべての素晴らしいことにも無感動になり、生き生きとした感情をあじわうこともできなくなってしまう、と。
ヒューストン大学の人気教授で、人間の心の弱さについて長く研究してきた著者もまた、これまで自分自身の「心の弱さ」を認めることができずにいました。
しかしあるとき、自分の感情を仮面や鎧で守ってばかりでは、他者との信頼関係も築きにくく、自分自身の人生を味気ないものにする、ということに気づきます。
そこから著者は、自らも心の弱さを認め本当に強く優しい人間になるべく、七転八倒を繰り返します。
本書には著者のそのような生々しい多くのエピソードの他、著者がヒアリングをした様々な人々のあらゆる実例も豊富に盛り込まれています。
読むほどに、まるで自分のことが書かれているように思う方も多いはずです。
そして、読み終わる頃には、著者とともに人間として一回りも二回りも成長し、精神的に強くなった自分を見つけることでしょう。
本書と同テーマのスピーチでTEDでも話題騒然となった、著者の骨太のメッセージをぜひ受け取ってください。


*目次より

1章 「いつも何かが足りない」という不安
2章 「傷つくこと」について私たちが誤解していること
3章 「恥」というグレムリンを退治する
4章 なりたい自分になるために、武器を手放すということ
5章 理想と現実のギャップを埋める方法
6章 人間性を取り戻す破壊力のある関わり
7章 「偽りのない」子育てのための終章

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ネタバレ 購入済み

武器を捨てるということの意味

普段は目を向けないような、感情の深い部分に優しい口調で語りかけてくれ、とても心に響きます。
涙なしでは読めませんでした。
知らず知らずのうちに傷付かないように生きてしまっていたこと、それで得られるものは何もないこと、たとえ傷付いたとしても大切な人には丸腰でいたいと思えました。

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2022年12月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

チェック項目11箇所。欠乏感に対抗できるのは、豊かさではない、むしろ豊かさと欠乏はコインの裏と表だ、「足ることを知らない」欠乏感の対極にあるのは、充足感であり、、「偽りのない心」なのだ、偽りのない心の中心には、ヴァルネラビリティと自己肯定感がある、確実なものがなく、もろさをさらし、感情的リスクを負いながらも、私はこれでよいと思えることである。ヴァルネラビリティとは、「不確実性、リスク、生身をさらすことである」と、私は定義している。人生の大切な感情的側面を取り戻し、情熱と目的意識をふたたび燃え立たせたいのなら、傷つく可能性と向き合い、それにともなう感情を感じられるようになる必要がある。つらい境遇の人に寄り添おうとすることや、責任を引き受けようとすることや、三振の後にバッターボックスに向かうことは弱さの表れではない、そこには真実の響きがあり、勇気を感じさせる、真実や勇気は必ずしも心地よいものではないけれど、弱さとはまったく別物だ。私たちは他人がありのままの真実の姿をさらすことは歓迎するが、自分がそうすることは不安なのだ。信頼は生身をさらすことによって生まれ、時間をかけ、手間をかけ、気にかけ、関わることによって育っていく、信頼は大掛かりなことをやってみせることではなく、ビー玉を1個ずつ貯めていくようなものなのである。私たちは決して自分の力だけでは、生身をさらし勇気をもって歩みだすことはできない、最初の、そして最大の果敢なる挑戦とは、助けを求めることなのかもしれない。勇気ある挑戦をするには、傷つく可能性を受け入れなければならない、だが恥に怯え、人にどう思われるかを気に病んでいては、生身をさらせない。成功するまで何度でもやり直す、熱意ある粘り強い人、革新的で創造的な仕事をする人が、成長する人なのである。女性は、話を聞いてもらえない、認めてもらえないと思ったとき、恥を感じ、批判したり挑発したりする(「どうしていつも、ちゃんとできないの」「ちっとも、わかってくれないんだから」)、一方、男性は無能さを責められたと思うと、恥を感じ、自分の殻にこもるか(すると女性はますますつっついて挑発する)、キレて反撃する。子育てはこの上なく不確実なものなので、確実なものが欲しくなる、だから、ハウツー式の育児法がいかにも魅力的に見えてくるが、それは危険でもある。子どもの自己肯定感をはぐくみたいなら、子どもは家族に所属しており、それには何の条件も必要ないのだということを、しっかりと伝えなくてはならない、私たちは、自分にないものを子どもに与えることはできない。

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2014年07月18日

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