あらすじ
見た目はかわいらしいおんなの子のハッカ。しかし、中身は御年数えで八十歳のハッカばあや。ひとり暮らしのぼっちゃまをお世話するため、不思議な薬で体だけ少女になったという。
少女と青年、老女と青年、どちらにせよ年の差共同生活は今日もにぎやかです。
ハッカの故郷から送られてきたすだちで、晩ご飯はすだち尽くし。すだちシャンプーとすだち石鹸、香りはいかが?……「ハッカとすだちと」
塾の先生をしているぼっちゃまの姿をみて、立派に成長したことを喜ぶハッカ。しかし、その晩、ぼっちゃまを叱りつけることになり……「叱られて」
ぼっちゃまの生徒が家にやってきた。同居しているハッカと出会い……「雪の降る前」
“いみがわかりませんわ”そう言いながら鏡の前でファッションショーを……「春の足許」
夏の夜の庭にただよう蛍のように淡い存在……「なつやみ」
ハッカが見つけた一枚の写真。写っているのは妙齢の女性。ぼっちゃまついにご結婚?……「雨上がりに」
一話読み切り形式、全6話を収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
漂う空気がたまりません。2巻もハッカの少女の見た目と見た目にそぐわぬ歳を得た女性らしさがとてもよかったです。ニーソックスのお話がとてもかわいかったです。
Posted by ブクログ
1年待ったかいがありました。
今回はハッカとぼっちゃんの閉じていた空間に、それぞれが持つ外の世界との繋がりが隙間から入り込んで来たように感じました。その僅かながら開いた隙間によって物語のフィールドも拡がりはじめ、前巻よりも更に面白さが増したように思います。
それにしても本作に漂う、懐かしいような、切ないような、愛おしいような、そしてチョッピリ怖いような独特の雰囲気は、なんとも形容しがたい魅力に溢れています。
また1年、次巻を楽しみに待つことにします。