【感想・ネタバレ】優しさをください 《新装版》 連合赤軍女性兵士の日記のレビュー

あらすじ

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連合赤軍事件で悲劇的な死をとげた女子学生の68年?71年にかけて遺した日記。ここに表わされたものは、60年代後半から70年代初頭の激動の時代の重圧にあえぎながらも、人間らしい生き方を追求した真摯な魂の記録である。

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Posted by ブクログ

 連合赤軍に加わり、最後は迦葉山にてリンチ死した「女性兵士」の日記、写真、出せなかった手紙などをまとめたもの。1998年に立松和平の序文をえて復刻。
 永田洋子が美貌をうらやんだためとも言われる、理不尽な理由からくる「総括」の犠牲になったからといって、大槻は決して「無実の人」でも「悲劇の人」でもありえない。彼女自身、脱走者の殺害に荷担している。しかし、地下に潜る前まで書き続けられたこの日記を読んでいると、確かに小難しいことは書いてあるが、ほとんどは二十歳前後の当たり前の悩みに満ちあふれている。日記だから、誰かに読ませようと思って書いたものではない。だから当然読みにくい。それが却って、40年近く経った今も何かを問いかける。切れ切れの言葉、詩、ぶつけられるように書かれる「ナンセンス」の文字が胸に迫った。

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2009年10月04日

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