あらすじ
純文学からエンターテインメントに転じ、ハードボイルド小説の旗手となった北方謙三。そして今、初のオリジナル・エッセイが生まれた。小説デビューを第一の誕生日とすれば、それは第二の誕生日なのだ。男の生きざま、旅、おしゃれなど、北方流独特の美学を追及した後味さわやかなエッセイを満載!
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Posted by ブクログ
小説家を志すなら、一度は読んでおいて損がない作品だと思います。
北方謙三のファンとして、エッセイデビュー作を読めた事は、素直に嬉しいです。北方謙三は今も昔もずっと北方謙三なんだなと読みながら驚愕していました。情熱というものを、50年以上捨てずにここまで生きている。それだけでも、この人からは何か見習うべき姿勢があるように思います。
個人的に、いいオマケだなと思ったのは、最後の立松和平の解説です。当時の若手小説家の苦悩やあるあるや、全闘争あたりの事に軽く触れており、暗い青春という言葉がとても響きました。
暗い青春と聞くと、良いイメージはもてないですが、その青春は10年後に生きてくるかもしれない。今、何か悩んだり苦しんだりしている人も、その経験が力となって、今後の自分の大きな糧になるかもしれない。そういう力強さを、自分は北方謙三からまだまだ学びないです。