【感想・ネタバレ】断髪とパンツ 明治・大正・昭和 男装の「事件簿」のレビュー

あらすじ

なぜ女装は語られ、男装は語られないのだろうか。
そんな疑問を持ったのは、二〇〇九年に『明治大正昭和 不良少女伝』を書いていたときだった。明治から昭和初期の新聞を読んでいると、女性が男性の服を着て働いていた、恋人と駆け落ちする際に男装していた、あるいは何年も男性として暮らしていた――そんな記事が目に飛び込んでくる。しかも彼らは特別な人物ではなく、ごく普通の市井の人々なのだ。
明治から昭和にかけて、着物から洋服に移り変わる時代。本書では、さまざまな理由からあえて男装を選んだ市井の人々の事情を、新聞記事などから探求していく。
(「はじめに」より)

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Posted by ブクログ

明治から昭和初期の近代日本における異装で生きた女性をカタログ的に紹介する本。
登場する女性は水の江滝子や川島芳子のような著名人もいるが、多くは当時世間を騒がせてはいたが今となっては無名の人が多く、異装の利用もさまざまだが、共通していえるのは現代よりも遙かにジェンダー規範が厳しいかったであろう近代日本で異装を貫くというのは相当に肝の据わった行為であったろうということ。にも関わらず本書に登場する女性はそんな規範など意にも介せず軽やかに越境していく。かつての日本にはそのような破天荒な人がおり、またそのような人を許容する余裕もあった。近代におけるこのような型破りな人たちのエピソードを読むと、現代の方がむしろ窮屈に思えてしまう。

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2026年06月27日

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