あらすじ
ニワトリは三歩歩いても忘れない
科学を土台にしたアニマルウェルフェア入門!
「アニマルウェルフェア(動物福祉)」とは、
動物の幸せを考える視点を持つことでもある。
本書ではニワトリと卵を題材に、
三歩歩くと忘れるは本当か、共喰いの実態など、
ニワトリの動物としての姿を明らかにするとともに、
アニマルウェルフェアに配慮すると卵は高くなるのか、
味に違いは出るのかといったトピックも解説。
さらに、アニマルウェルフェアへの取り組みの日本と世界各国の現在地を比較しながら、
これから目指すべき方向性のヒントを示す。
科学を土台に、動物も人も幸せになる道筋を模索する。
明日はどの卵を買おうかな?
毎日の食卓とつながるもう一つの物語。
■目次
第1章 アニマルウェルフェアって何?
第2章 ニワトリはどんな動物?
第3章 ニワトリにとっての「幸せ」とは何か? どうやって満たすことができるのか?
第4章 アニマルウェルフェアは今どんな状況?
第5章 ワンウェルフェアって何ですか?
第6章 アニマルウェルフェアはどこに向かうのか?
■はじめにより
時は巡り、時代が変わり、ついに日本においてもアニマルウェルフェアの変革が生じようとしている。
本書は、そのような時代に必要とされたものであり、私がこれまでに得た知識や経験とともに、
アニマルウェルフェアに対するありたっけの思いを詰め込んで書き上げたものである。
できるだけ多くの方々に、アニマルウェルフェアを楽しみながら知っていただけるよう
平易な言葉を心がけつつ、私たちが毎日のように口にする卵を題材とし、
アニマルウェルフェアの本質となる問いを各章で投げかけた。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
動物が好きだし、動物が幸せになるために何かしたい…と思い、読んでみました。
私はごっちゃにしていたのですが、アニマルライツ(動物の権利)とアニマルウェルフェア(動物の福祉)と動物愛護(かわいがり保護すること)はそれぞれ別の考え方だそう。
アニマルライツは、動物にも人間と同じように命を奪われないことを認めるべきであるという思想(ヴィーガンはこれ)で、動物愛護は人の感情が主体となっていて、動物を愛する情・思いやり・共感を育む思想(食べる前にいただきますと手を合わせるのはこの思想)で、アニマルウェルフェアは、科学的に動物の状態を考え、動物の生活の質を向上させることを目指す思想(範囲は生から死までで、食肉用の飼育動物も含む)とのこと。
著者の新村さんは、東京農工大学でニワトリを研究している方だそう。本書はタイトルの通り卵のために飼われているニワトリのウェルフェアを考えた本です。
ニワトリが足し算ができたり、群れの序列を理解していたり、かなり頭の良い動物であることを初めて知りました。
ニワトリのアニマルウェルフェアの向上のためには、歩き回ったり飛んだりできるケージの大きさが重要であるが、ケージフリーにすると感染症や共喰いのリスクなどがあり、単純にケージフリーが良いとも言えない。また、人間の労働力が増加する、卵の価格が高くなるなどの問題もある。価格が高くなってもアニマルウェルフェアに配慮した卵を買うかどうかと言われると、多少の価格差なら…と思うが2倍とか3倍になるとちょっと高いなぁ…と正直思ってしまう。
西欧はアニマルウェルフェアがすごく進んでいて、消費者もアニマルウェルフェアに配慮した商品なら高くても買うという人が多いそう。また、事業者への補助金もかなり出ている。その点、日本はまだまだ遅れているんだなぁと思う。
企業戦略としてアニマルウェルフェアが広まっていくことに複雑な気持ちもあるが(動物のことを考えているわけではなく、企業価値を上げるためなんだな…というガッカリ感)、日本でもアニマルウェルフェアが当たり前になっていってほしいと思う。