あらすじ
資生堂で長年研究生活を送った調香師による「香りの世界」への道案内。花や植物、香水、ハーブ、スパイスなど、暮らしを彩る香りの世界。その数千年の歴史と、歴史的人物と香りの関わり、文学や美術で表される香りを紹介。香りの科学的仕組みや、現代科学でも解き明かせない体と心への不思議なはたらきを語る。香りのことはこれですべてわかる一冊。
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Posted by ブクログ
さすが香りの専門家なだけあって、香りを例える文章を読んでいるとその匂いが実際に香ってくるような、疑似体験を得た。読めば読むほど、その香りを実際に嗅いでみたい…という思いに駆られる。
人気で安い香水をたまにつけるかつけないか程度の身なので、もう少し知識をつけてから改めて読んで楽しみたい。
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「においは、過去にそれをかいだときの状況や雰囲気を、長い年月を超えて、あたかもその場に自分が立っているかのように、ありありと私たちに想い出させてくれる」著者はこの本を「一人の研究者として、香りをまず情報としてとらえ、それが人の心の動きにどんな役割を果たしているかを考えながら、折に触れて感じたことを書いた随筆である」という。日常のふとした場面だったり、歴史や文献、はたまた小説に現れるにおい、香り表現についての考察だったり、研究者はすごい。香料成分など覚えきれそうにないけど、少しずつ情報を消化して自分のものにしたい。
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香りの勉強を始める第一歩として読み始めると、面白くてあっという間に完読しました。
「香り」に関する言葉の少なさは、言われてみれば確かにそうで、漠然としか捉えることができないものですが、中村さんの丁寧な言葉遣いと表現力で、ふわっと目の前に香りがあるような心地がしました。
実際にどんな香りなんだろう..と心を馳せながら読むのはとても楽しかったです!
ご本人のお人柄なのか、言葉の節々がとても物腰柔らかで、化学式や名称もしっかり出てきますが難しすぎることはなく、体験談などもあり初心者でも十二分に楽しめます!
「新しい香りの教科書」を同時に読みながらだったので、さらに理解が深まりました!こちら本作の知識をかなり簡単にサマライズしてビジュアルと一緒に読めるので、オススメです。
"本に香水で香りを映す"というエピソードがあり、これを読んでいる期間中に出会った香水をムエットに染み込ませ、栞代わりにして読みました。
いまでも本を開くと、ふわっとダマスクローズとレモンやマンダリン、ピンクペッパーとパチュリの香りがします。
CHANELのレゾードゥシャネルParis-Parisです。
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資生堂で長年調香師をされた中村祥二さんによって書かれた「香りの世界」への入門書。
日本では、視覚、味覚、聴覚は成長とともに成熟していくのに対し、嗅覚は訓練されることはない。身の回りに溢れる香りは常に研究の対象であり、香りを操ることをできるのは魅力的な人である。身の回りの香りを分析できるようになるとともに、戦略的に香りを使いこなせるようになりたい。
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30年ぐらいまえの書籍かな。バラ、ムスク、お香など数々の興味深い内容が書かれている。植物園に行くたのしみもできた。ていねいでわかりやすく、しかしとても奥深い分野だった
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匂いが人や動物に与える影響について、知らないことばかりで非常に興味深い内容だった。やや専門性が高く、難しい部分もあったが、筆者が表現するその時々の香りは読み進める度、その場所に訪れてみたくなったり、絶対に嗅ぎたくない匂いだと思ったりと、様々に匂いを想像できて面白かった。訓練されたパヒューマーや香りの研究達の嗅覚がどれほど優れているかを様々な形で紹介していたが、どのエピソードも一般人の私には到底不可能であろう範囲まで嗅ぎ分けていてとても驚いた。シャネルの香水、No.5の名前の由来など、つい友達に豆知識として話したくなるような内容も多くあった。私自身この本を読んでから、これまで気にも止めていなかった日常の匂いに意識を向け、これは何の匂いでどこから香っているのか、そんな事をつい考えたりしたが、嗅覚を敏感にさせ、生活すると不快な匂いも余分にキャッチしてしまい、辛くなる時が多々あることを知った。筆者を含め、普段から嗅覚を訓練している人は嗅覚が鋭いからこそ、ある意味では生活しづらい部分もあるだろうと感じた。アロマテラピーを勉強している私にはとても為になる1冊だった。
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奥の深いすばらしい内容。一般書のため科学的証明は割愛されているが、調香師の立場として後世の香り研究者に多くの知識とメッセージを残す。
中村祥二著「香りの世界をさぐる」朝日選書378(1989)の改訂版で、多くの新しい知見が書き加えられている。
第1章 自然の香りあれこれ
第2章 天然香料を求めて
第3章 香を焚く
第4章 香りで癒す
第5章 香りを創造する
第6章 嗅覚の不思議
第7章 からだのにおい
第8章 香りの文化と歴史
第9章 香りの言葉
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調香師の方が綴る香りや匂いにまつわるエトセトラ。世界を香りの原料でみる地図や、香りを現す"note"の言葉の通り、香りを音階で現す音符など、香りへの興味が増す一冊。他にも体臭についての考察やアロマセラピーの応用など、科学的にも文化的にも色々な視点から香りを考えることが出来て楽しい。五感のうち謎の多い嗅覚に今後もっと焦点が当たっていくと面白そう。
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面白い!
資生堂で調香師をしていた著者の経験と知識とが存分に記されている本。
現代の香水作りといえば、研究室でやっているようなイメージがあって、淡白な科学の世界だと思っていたけど、香りの歴史や自然界の植物など香りに関するありとあらゆることが語られていて引き込まれる。
Posted by ブクログ
とても面白かった!
著者は資生堂の研究所で香りの研究を行ってきた人。
芳香とされる香りがどのような成分か、天然香料はどうやって採取されているのか、香道やアロマセラピーのこと、歴史的な人物と香りのエピソード、香りに関わる語彙など、香りに関わることが幅広く扱われている。
やはりプロだけあって、香りを表現する言葉遣いがすごい。
例えば、ニオイザクラの一種、駿河台匂の香りの描写。
「アニスアルデヒドとクマリンが桜餅様の粉っぽいフローラル感を強めている。ヒヤシンス様の新鮮さを感じるのも面白い。」
化学物質名と日常的に親しみのある似たものを結び付けて説明してあるので、化学に明るくない自分でもイメージができる。
香妃が体から放つ香りとはどのようなものだったかとか、生後間もない筆者のお子さんの枕元を走り回るムカデを見て、筆者自身の体臭が一瞬で変化したエピソードとか、本当に香りの世界は奥が深くて面白い。
Posted by ブクログ
資生堂で研究生活を送った調香師、中村祥二さんの著書。香料の歴史から、西洋の香りと東洋の香り、植物性香料と合成香料の比較など。植物への尊敬のまなざしが伝わってきます。ユーモアのある文章も疲れず読みやすい。資料用に購入したのですが、読み物としてもひき込まれました。なんども読み返しています。
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まだ数ヶ月しか経っていないが、今年買った本の中で一番手にとって良かったと思えた本だった。
香りについて以前から知識を得たいと思っていたので、実際に使用されている植物や動物についても詳しく書かれていて、かつ読みやすかった。
資生堂の調香師という専門的な仕事をされていた方のお話がうかがえる貴重な本だ。もっと中村さんのお話が聴きたいと思った。
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身近にある割に気にかけることもなく身に纏うにしても正解が分からない香りというものに対して一定の理解が得られるような気がしました。
あとがきで書かれている様に、著者自身が経験したことが盛り込まれています。それが、科学的で全然身近なワードがあまり出てこないこの本を読むことが出来る要因だったとおもう。
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資生堂の調香師として長らく活躍した氏による実録&エッセイな一冊です。
ばら情報も豊富。ローズの香りの成分のうち解明されているのは全体の半分にすぎないのだそう。量にしたら95%。ただ、残りの5%こそが問題である、と氏は語ります。
ミスター・ローズ鈴木省三さんとのエピソードも。
ほかにも、ふだん香りをあまり感じていない椿やさくらなどの花々からも香りのエピソードがたくさん。氏の文章によって、調香師の感覚をひととき借りることができます。
冒頭の香りをとおして"話"をする植物や虫たちのお話なども面白いです。
専門的なのにぐいぐい読ませるあつくて聡明な語り口に惹かれて、他の本をほっぽり出して一気に読めました。
染織家の志村さんにしてもこの方にしても、感覚を研ぎ澄まされていると
こんなにも語彙が豊かで、なにを感じるのにしても一般人とかなり違うのかと興味深いです。
天然香料については歴史や経済地理学、環境学、政治問題と密接に結びついていること、ある種の香料に関してはほぼ枯渇している状況を思うと愕然としますけれど、
森林できれいな香りを採取しても公害物質なども共に得られてしまうことも書かれていてぞっとしたりします。
じつは20年以上前に書かれた古い本らしいのですが意識せず読めましたし、改訂もされています。
ミステリのような装丁もかわいい。手帖とかいてノオトと読むみたいです。
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香りについて、歴史的なことから日常生活における身近なことまで、こんなにも幅広く1冊の本になるくらいに語れるというのはすごい。つぎつぎを出てくる新たな話題を興味深く読んだ。
後半は、読み物的な感じだったけど、前半の植物がらみの記載は、ものすごく興味を惹きつけられた。
香りのことを本著者のように幅広く語れるようになりたい。
Posted by ブクログ
何十年もの間、様々な香りとつきあい続けてきた調香師による、格調高い随筆集。香りの世界は、ロマンに満ち溢れている。乳香や没薬、ムスクやアンバーグリス、あるいは白檀や沈香・・・クレオパトラや楊貴妃、そして源氏物語も、香りによって豊かに彩られている。
これまで、匂いそのものに対してはほとんど興味がなかった。けれども、嗅覚というシステムについて調べを進めていくうちに、香りの世界が限りなく豊穣な広がりをもっていることに気付かされた。香水というと、これまではむしろネガティブなイメージしかなかったけれども、それはパフューマーの創造した香りのシンフォニーだったのだ。
この本には、多種多様な香りが登場する。けれども、いくら著者が言葉を尽くして説明したくれたところで、実際に嗅いでみないことにはその匂いは決して分からないのが残念だ。これが香りつきの本だったなら、どんなに素晴らしいことだろう。
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なにより香りを表現する語彙に驚かされる。
そして、最初は20年前の本だから、昔はこうだったんだという読後感になるのかなと思っていたら、文庫化に際して新たに記事が追加されていて、20年前から最近まで俯瞰できてよかった。
Posted by ブクログ
専門的なことと文学的なことがバランスよく書かれていて香りの入門書としては最適。嗅覚は五感の中では軽視されがちだが、一番本能に直結していて大きな影響を身体と心に及ぼしていると再認識。香りを上手に生活に取り入れていきたい。他の香りについての本も読みたし。
Posted by ブクログ
結構香水とか好きなんです、キモイとかいうな
もっと言うなら食べ物とかも含めて香りものは結構すきで
帰り道隣家の夕食が気になったり、さらに臭いで牛肉の値段を予想してみたりw
とはいえ、香水は他人が付けているものがなにかとか全然わからないし
たまに、どうしても気持ち悪くなる臭いに感じることもある
そこで、ちょっとこんな本を読んでみました。
香水だけでなく、その原材料の話やお酒の香りの話など幅広く
個人的には良本
こうなれば次は匂いの帝王チャンドラー バールにでも読むか〜
Posted by ブクログ
多方面から語られる「香り」についての本。
著者は資生堂での研究経験を経た調香師によるものなので、いわゆるスピリチュアル的な角度ではなく、化学的根拠に基づいた視点から、香りによって期待できる効果や香料の歴史が語られているため、非常に興味深かった。
美術・音楽・文学で語られる香りについても触れられていることも個人的には嬉しい点でした。
Posted by ブクログ
香りの世界が一冊にギュッと詰まった本。
調香の話だけでなく、経済・歴史・文学・環境・宗教等香りに関することが幅広く学べた。
特に音階と同じように香階があるのは面白いと思った。
残念だったのはタイトルに〝手帖〟とある通り、情報をまとめきれていない印象だったこと。
複数回出てくる話題があったり、中途半端に終わった話題が別な章で語られていたり…ページ数の割に情報量が多い為、読み難かった。