あらすじ
ジジェクは本書において、ラカンの理解を背景に、ヘーゲルを前面に出し、人工知能やポスト・ヒューマンの話題を展開する。
心のプロセスとデジタル・マシンが直接的につながるような「接続された脳」が現実となった場合、私たちの主観にはいったい何が起こるのだろうか。
さまざまな小説や映画に言及し、卑猥な冗句も含めながら、この問題意識に迫っていく。
生成AIの登場などによってシンギュラリティの到来を身近に感じるようになった今こそ考えるべきテーマが詰め込まれている。
デジタル社会における人文知の新たな道を切り開く書として好適といえるだろう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初ジジェク。論じられている内容が難しいというより、ジジェク本人の思考の流れが独特でついていくのが大変。
ラカンを読解、解釈に多く紙面を使っているが、それと同じ程度に重要なのがヘーゲル。
自分も精神現象学をある種の個体が流動的に延々と生成変化していくそのプロセスそのものの味わいと哲学的洞察に惹かれたが、ジジェクからも同じ匂いを感じる。
ヘーゲルの精神現象学は有名な話だが、本人が試行錯誤を通してなんとか形にした、みたいな本で、その内容も個体が普遍にまで行き着く一つのプロセスを開示してるわけだが、その終着点含め、うまい具合に折り目をつけるための付属品、みたいに勝手におもってる。