【感想・ネタバレ】怪奇大作戦 ミステリー・ファイルのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

踏み外してはいけないラインを踏み外してしまう人の弱さをつきつけます。
事件の内容はえぐいものの、読みやすかったです。

とはいえ、ラストの事件がなんとなくすっきりしなくて読み終わったとき消化不良を感じました。

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2013年11月26日

Posted by ブクログ

『怪奇大作戦』は1969年、円谷プロダクションが空想特撮シリーズの後番組として制作した特撮を演出に加えたSF犯罪サスペンスドラマで、海外での評価も高く、『Xファイル』を製作したプロデューサーのクリス・カーターをはじめ、『ガリレオ』シリーズの東野圭吾らに強い影響を与えた傑作シリーズ。2013年10月、『怪奇大作戦ミステリー・ファイル』として新たに制作された4話を放映に合わせて1話と4話の脚本を手がけたベテラン作家の小林 弘利によるノベライゼーションが本書。
過去に2度《リメイク》という形で制作されたものの、往年のマニアを意識し過ぎた脚本、演出故に、斬新さに欠けた保守的な印象から、その評価は高いものではなかった。今回は3回目のドラマ化に伴い、前作の失敗点を踏まえスタッフ、キャストは一新され、「現代の社会における人の心の闇とは?」をテーマにコンピューターの普及に伴い、科学者のみならず民間レベルにおいても高度な知識と技術を持つ専門家や技術者が社会的要因によって犯罪に及ぶ恐怖と、ハッタリの効いた科学理論がうまく調和して怪奇な難事件をミステリー調に描き出すストーリーは、過去のリメイクではなく、正統な《続編》といえよう。
第一話『血の玉』は父親の我が子に対する愛、祖父の孫への情が共通の動機となって、己の心の中に《犯罪を正当化》させてしまう恐怖と、科学の目には愛情や希望は、人の心に取って「猛毒」に映るという暗喩、愛する子供の為ならば鬼畜に落ちることすらいとわない親の姿は鬼子母神をして「平然と親が我が子を殺す現代社会」に対するアイロニーは、まさに旧シリーズの持っていた寓話性を受け継ぐ傑作。
第2話『地を這う女王』は、数時間で人間が白骨化してしまう事件をから
操作が開始されるも、事件は意外な展開へ。社会に進出する女性にとって「男社会」への不満や軋轢をデフォルメして見せた怪作。
※3、4話はこれから放送の為、感想は放送終了後に記載します。
小林は、ノベライゼーションにあたり、小説としてのプロットをより明確にするために脚本ではオミットされた部分にも補完を加え、登場キャラクターの心理描写をより明確にするとともにストーリーにも奥行きを与え、ノベライズ作品のもつ本来の《ありよう》をも提示した。

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2015年11月04日

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