あらすじ
★山形浩生氏絶賛! マクロ・ミクロ経済学入門の決定版!★
著者は現役高校教師。自費出版した本書の前身が大きな話題になった。それらとの違いは、内容構成を変えたこと、資料を新しいものにアップデートしたこと、文章をブラッシュアップしたこと。さらに最新の情報を取り入れて「アベノミクス」までをカバーした決定版であること。基本的な経済学のイロハを教えてくれる稀有な本。
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Posted by ブクログ
高校の「政治・経済」「現代社会」の教科書の説明や経済書の一部を引用しながら、貿易赤字、国債残高、アベノミクスなどに対して世間にある誤解を分かりやすく説明してくれる。
リカードの比較優位論についてもよく分かった。経済的には貿易自由化を進める方がよいけれど、政治的には生産者の保護もポイントとなりうるという説明に納得した。
14-40
Posted by ブクログ
経済学の歴史は間違いの歴史とも言える程、さまざまな理論が現れては消えてゆく。というより、実体の経済がどんどん変化していくので理論が常に後追いになるのかもしれない。ルーカス、フリードマン、ヒックス、マンデル…といったノーベル賞学者でさえ、そのひとつの理論で経済のすべての局面を説明することはできない。
アベノミクスの「三本の矢」はそれぞれ「マネタリズム」「ケインズ政策」「サプライサイド経済学」というそれぞれ相反するもので、それぞれが欠陥を抱えている。
その矛楯があるが故にその効果は非常に限定的になるのではないかと思える。
リカードの「比較優位論」ではどの国も得意な分野の生産にっ集中した自由貿易の利点ばかりを挙げているが、
それは非常に限定された条件下での話でしかないと思う。戦争もなく、公正に貿易が行われ、どの国も気候変動などで大きな被害がない、というレアケースでしか成り立たない。
「高校生にも分かる」とはいえなかなか骨の折れる内容だったと思う。