あらすじ
低層の団地群を抱くその町は寂れていた。商店街はシャッターが目立ち、若者は都会に去り、池では幽霊が出るという。そこで人々が交わすどこかいびつな睦み。母の介護にやってきた男はバーで出逢った少年に惹かれ、文房具店の女はたった一人の客のために店を開ける。同窓会に集まった者たちは熱情に任せ不実の恋に溺れていく……。終着点が見えるからこそ、その輝きに焦がれる。たとえ瞬く間に燃え尽きるとしても。
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Posted by ブクログ
小説宝石に掲載された5篇の連作短編集。
神奈川のハズレにある、古い団地のある町が舞台。
連なっていくのは、今年55歳となる同級生たち。
古い団地に漂う、少し淀んだような空気。
日常に暗部を抱えた彼らが、いや 日常の多くが暗部の彼らが ほんの一瞬だけ光る。
「トワイライトゾーン」
黄昏の境界に埋もれる数学教師。
「蛍光」
小学生の頃の記憶とともに、沼に引き込まれる主婦。
「ルミネッセンス」
これは不倫なのか、自分でもわからなくなり、車の光に引き込まれるような最期を迎える男。
「宵闇」
顔に残った傷のためにいじめを受ける中学生は、暗闇から宵闇へ。
「冥色」
過去から団地へ逃げてきた男は、現実へ戻る。
タイトルは「トワイライトゾーン」「蛍光」「ルミネッセンス」「宵闇」「冥色」と、どれも怪しげな光と闇の色合い。
明るい光ではないですね♪
暗い場所にいる人たちが、一瞬だけぼうっと発光するような光でしょう。
窪さんの小説は、暗めのものが多いから、なかなか評価が上がらないけれど、私は大好きなんです。
みんな、崩れちゃえ!