【感想・ネタバレ】漢方読みの漢方知らず : 西洋医が見た中国の伝統薬のレビュー

あらすじ

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

西洋薬は副作用が強く、漢方薬は副作用がないと思われがちだ。しかし漢方薬には本当に副作用はないのだろうか。漢方発祥の地中国の、三千年におよぶ医学史と現在の医療事情や、著者が経験した臨床例などからの教訓をとおして、漢方のあり方を考える。知っておきたい、薬の副作用のこと、そして漢方のはなし。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

著者は西洋医学を修めた医者。
漢方以前に、薬は人体にとって異物であり、量を誤れば毒であるから、必要以上の投薬は慎むべしという考えを持った人のようだ。
漢方薬への態度は明快極まりない。
現在、薬で治る病は西洋薬(化学的に合成された薬)で全て対応ができる。
わざわざ漢方を使う必要はない、と。

そういう立場から漢方ブームを見ると、憂慮すべきことが多いのだという。
まず、漢方を正しく処方できる医者が日本には(そして中国にも)おらず、養成する制度も整っていない制度の問題を指摘する。
そして、漢方薬は治験も経ていないものが多く、危険でもあると。
さらに、漢方の生薬には、複数の薬効成分が含まれているので、コントロールが難しいということもあるようだ。

漢方薬は即効性はないけれど、じんわりと体質改善ができるとか、副作用がないというイメージは、わたしも持っていた。
そんな状態で中国になんぞ行ったら、それこそ「漢方薬商法」にひっかかってしまうところだったかもしれない。
正しい知識が必要だということを感じた。

0
2012年08月17日

「学術・語学」ランキング