あらすじ
発達障害(ASD、ADHD等)の当事者たちが「自分はうまれてこないほうがよかった」「発達障害者は子どもを持つべきではない」と語る背景には何があるのか。
本書はこの問いに答えるため、「優生思想」「反出生主義」をめぐる思想史的整理、21人の当事者インタビュー、当事者・支援者・専門家による分析、そして鼎談を通して、この問題を多角的に掘り下げる。
収録するのは、10代から50代まで、世代や背景の異なる発達障害当事者21名へのインタビューである。生育環境から現在の生活、そして「優生思想」や「反出生主義」に対する自身の考えまでを丁寧に記録した。
「周囲と同じようにできない」「努力が足りない」といった評価に傷つき、追い詰められた当事者たちが、いかにして自己否定に至るのか。社会的価値観や周囲の言葉が、当事者の自己認識にどのような影響を及ぼすのかを問い直す。
当事者研究の第一人者・横道誠氏と、支援現場の最前線で活動する児童指導員・すぷりんと氏の論考に加え、『〈叱る依存〉がとまらない』などの著作で知られる臨床心理士・村中直人氏との鼎談も収録。
優生思想や反出生主義は、決して極端で特殊な思想ではない。それらは、「生産性至上主義」や「自己責任論」が支配する現代社会のなかで、多くの人が抱え込まざるをえない痛みから生じている。本書は当事者を断罪するのではなく、その「生きた声」に耳を傾けることで社会の歪みを可視化し、誰もが「自分は存在してよい」と思える社会への指針を示す一冊である。
狂乱という視点からオペラとバレエの歴史を捉えなおすとともに、西ヨーロッパではいったんステージから消え去った《ジゼル》が、ロシアで上演され続けた理由について、ひとつの仮説を提示する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分の人生を、自分の行動でその結果に影響を与えられているという「ドライブ感」がないと、人生を悲観しやすくなるって部分はその通りだと思った。
前半のインタビューは社会で学生時代から、または社会に出てからうまくいかないエピソードてんこ盛りで読んでいて辛くなった。障害があっても前向きに生きている人のエピソードもあって勇気づけられた。
後半で優生思想・反出生主義についてセッションというか対談形式でインタビューのフォロー的な話が続く。
優生思想・反出生主義を他人に押し付けることはあってはならないことだけど、個人の頭の中で主義思想を考えることは個人の自由。と言っていたのは驚いた。反出生主義を持つこと自体良くないって流れになると思ってた。
その上で、「私が不幸なのは障害のせいで子供を持つとしたら必ず障害が遺伝してその障害のせいで子供も必ず不幸になるから反出生主義です」といったようなネットで過激な言葉に触れるうちに待たされてしまったかもしれない主義思想は本来の自分の主義思想とは違うこともある。私自身もネットで「障がい者はどこでも馴染めず生きていけなくて結局損でどうしようもない」的な強い言葉の意見をいいねしてしまうことがあって、自己攻撃的にSNSを使って居たと思う。生きにくさを全て障害のせいにして被害者ぶるとネットで後ろ向きな居場所ができてしまう。希望を持とう!と前向きになれば全てうまく行くわけではないけど、過剰に自分の属性を卑下する言葉はドライブ感を損なう。自助会などで情報を得ることは大事だけど、ネットで後ろ向きな情報を集めて被害者ぶるのはやめようと思った