あらすじ
うつのみや賞&日本児童文学者協会受賞作家が挑んだ意欲作!
●『少女と毒』概要(対象:小学高学年以上)
絶望の淵で見つけた「居場所」は、甘い猛毒だった――。
「ここにいれば、ひとりじゃない」
地方の家庭で両親の諍いと破産に苦しみ、学校でも居場所を失った中学2年生の少女。
追い詰められた彼女は、たった7万円を握りしめ家出を決行し、夜の東京・新宿、歌舞伎町へとたどり着く。
ネットの噂を頼りに訪れたその街で、トー横キッズと呼ばれる、
自分と同じように居場所のない少年少女たちのコミュニティに引き込まれていく。
そこで出会ったのは、キツネ顔の年上の少女「キッツー」。
妹のように優しく接してくれる彼女に、少女は新しい名前をつけられる。
薬物(オーバードーズ)や犯罪へと誘う「毒友」キッツー。
優しい「新宿のママ」。絶望を抱えた子供たちが集う歌舞伎町で、少女は生きるために「猛毒」に手を染めるのか――。
現代の新宿を舞台に、家出少女の絶望と再生を描く、リアルストーリー。
●佐藤まどかの「消えたこどもたち」三部作
『少年と悪魔』(発売中)
『少女と毒』(2026年発売予定)
『ぼくたちはここにいる』(2026年発売予定)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
地方の観光地に住む中2のある少女は、経営していた父のホテルが倒産。さらに、その父も不慮の事故で亡くなってしまう。そして、元々家事や育児が疎かだった母は、ホステスとして働くようになり、ますます少女に構わなくなる。
少女は自身のキラキラネーム、月に2度くらいしか帰宅しない母親に嫌気がさして、新宿歌舞伎町のトー横を目指す。そこで、彼女は自分と同じような居場所のない少女たちが集うマンションの一室に案内され…。
YA向け小説。だが、なかなかハードな内容。今まで〝トー横キッズ〟を扱ったYA向け小説なんてほとんどなかったのでは…。
実際に子供たちに携わる仕事をしていると、なかなかのキラキラネームにご対面するけど、主人公の少女の名前にはびっくり。ペットにもぬいぐるみにも付けやしないよ。でも、こんな名前をつけたのはネグレクトをしている母親で、子育て放棄をしている感が倍増する。
いじめから解放されるために転校するように、ネグレクト、毒親から逃げるのも大切。身近な人で助けてくれる人がいるのも大切。どんな親でも親の元で育つのが一番なんて一昔前の話だとつくづく感じた。
作者、佐藤まどかさんの前作『少年と悪魔』の主人公、一輝くんが立派に成長して登場したのは、親戚のおばちゃんのように嬉しかった。
夏休みに起きる出来事だし、軽い気持ちで悪い世界に足を踏み入れてしまってはいけないという警告も兼ねて、読書感想文の自由図書として、読むのにピッタリかも。