あらすじ
――これはぼくたちが手にした“ほんのささやかな能力”の物語
東京から転校してきた引っ込み思案のナツは、
とある事情から他人の視線を避けたいと願っていたところ、
他人の視線をほんのいっとき自分から逸らせる力を得た。
また同じ頃、ナツのクラスメイトでみんなの人気者である一方、
母親との関係で悩みを抱えたアオイも、他人の感情が見える能力を得る。
接点のなかった二人はやがて互いの能力に気づき、秘密を共有していくが……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『カテゴライズしないでほしい、決めつけないでほしい』というアオイの言葉がまんま読者である私にも向かってたんだと終盤びっくりした。
読んでいく中で、男女って概念で当たり前にカテゴライズして場面を想像していたことに愕然とした。
自分の思い込みに気づく、枠にはめるのではなくて、そのままの自分を見るということを、物語を通じて教えてくれる。児童文学ってことだけど、大人だからこそハッとすることもありそう。
児童だ大人だといって区別している自分に矛盾も感じたりするけど、色々な感じ方があるだろう良書だと思う。
Posted by ブクログ
人が人を理解しようとする時の手がかりとして、いろんなタグを付けるのはごく当たり前におこなっていることだけど、そのタグ、本当に合ってる?と時々振り返ってみなければいけないと思ってる。
見た目、言葉遣い、ちょっとした振る舞いに対する自分の感じ方etc.……その時々の移り変わる心象や状況でいかようにでも編集されてしまうタグを固定させてしまわないように、と自制できるのが人として成長するということなのかもしれない。
「何も知らなくても、相手の考えなんてわからなくても。理解できることはあるんだろうか。
寄り添えることはあるんだろうか。」(117ページ)
背景として少しだけ登場する別シリーズの世界が、物語の色合いを明るく優しく照らしているところも良かった。
Posted by ブクログ
イケメンのアオイくんは何がそんなに不満なの?と思っていたら、最後にどんでん返し、見事に思い違いしていた。爽快。
それにしても「好きな子に嫌がらせする男子」って本当に醜悪だ。絶対許されちゃダメ!