あらすじ
広告代理店に勤務する薫(かおる)と乃梨子(のりこ)は、同期入社。仲はよいが相手と自分を比べずにいられない微妙な関係。どちらも、同僚の郁夫(いくお)に恋心を抱いていたが、ささやかな駆け引きの後、薫が郁夫と結婚して主婦に。乃梨子は独身でキャリアを積み続ける。歳月は流れ、対照的な人生を歩みつつも、相手の生き方を羨んでしまうふたり……。揺れる女性の心をリアルに描く長編小説。
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Posted by ブクログ
長い人生の中で、職場で出逢った二人が、色々な葛藤がありながら、60を過ぎた現在でも付き合いが続いていて、感慨深くなりました。女性は誰しも通る心境が描かれていて、共感しかないです。たくさんの勇気をもらった気がします。
Posted by ブクログ
唯川さんの小説は間違いないなと思った。
2人の半生を書いた物語は、まったく違っていてとてもおもしろかった。どちらの人生がいいかと聞かれるとかなり迷ってしまう。早くに結婚をして家庭を持った薫と仕事に生きる乃梨子。どちらも魅力的で、他人から羨まれる人生を送っていそうだと思ったが、内心はそんなことないのだなと思った。
私はまだ20年も生きていないから、2人の苦労なんて計り知れないけれど、いずれ2人が直面した問題にぶつかったりするのだろうなと思った。
Posted by ブクログ
同期入社の薫と乃梨子。
仕事に見切りをつけて結婚する薫
仕事に生きるキャリアウーマンのりこ
2人の60歳までを交互に描かれてる
お互いに相手の成功を妬み羨み
だけど自分のほうが幸せだと言い聞かせて
主婦は主婦なりにキャリアウーマンはキャリアウーマンなりにそれぞれの苦悩、葛藤、絶望、孤独
その中にある幸福。どちらが幸せか不幸かなんて本当に答えなんてない。
選んでなかったほうを夢みることは今そこに立って見て初めて考えれることで、後悔より選んでよかったと思える自信を私も選びたい。
学生の頃の自分は永遠にこの生活が続くとなぜだか思う、30歳目前になって自分が描いていた大人の30歳ではなく中身は全然変わってなくて、本の中でもそれが60歳になってもそんな感じと書かれていて、リアルだなぁ〜って。もう絶対戻れない、今もどんどん過去になって、何度だって振り返るけど振り返りながらも精一杯進んでいきたいと思える本だった