あらすじ
同じマンションの主婦仲間と子育てに勤(いそ)しむ30歳の弥生(やよい)。夫の微妙な変化に気付きながらも、社会との接点を求めて、タウン誌のライターを始める。そこに、新たに入居した隣人のあけすけな言動が、平穏だった日常をねじれさせていく……。リアリズムの名手が切実に描く、人生の岐路に立つ女性の〃渇き〃と〃癒し〃。あなたにとって結婚は〃おいしい水〃ですか?
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Posted by ブクログ
同じマンションの主婦仲間と子育てに勤しむ三十歳の弥生。夫の微妙な変化に気付きながらも、社会との接点を求めて、タウン誌のライターを始める。そこに、新たに入居した隣人のあけすけな言動が、平穏だった日常をねじれさせていく……。
リアリズムの名手が切実に描く、人生の岐路に立つ女性の”渇き”と”癒し”。あなたにとって結婚生活は”おいしい水”ですか?
なんだろう?
長くやってないとわからないこともある。
というのはあるけれど、こういう小説の中に出現する人々もおそらく実際にいるんだろうなぁ・・・
と感じつつ、自分も長年たったら、そういう気持ちが分るようになるのか??
と感じながら読み終えました。
それはそのとき考えよう!
ということで、日々いい時間をすごしていきたい!
切に感じます♪
Posted by ブクログ
結構、帯や裏表紙の説明からイメージした話とギャップがあった。
ちょっと恐ろしい話。ほっとできない。
恐いけど物語としてとっても興味深い。
すごく現代っぽい感じ。
まだまだ知らない、覗いたことも、身の回りで聞く話でもない世界のお話。
何だか分からないけど、衝撃だった。
このタイトルになっている「おいしい水」は絶対に誰もが耳にしたことがあるはず。それもこの本を忘れさせない要素になっている。
オススメです。
Posted by ブクログ
正直途中で読むのが辛くなったのだけれど、
何とかかんとか読み切った。
―夫婦って何なんだろう。
―一緒に生活するって何なんだろう。
と漠然と考えてしまうお話。
表面的には性的な話が主軸であり、
深層的には心の葛藤が主軸であると思う。
はじめ、まわりに合わせて何とかやっていこうというように見えた主人公は
近隣住民、そして男たちの手によって変わっていく。
結局素晴らしい終わりなど、誰にも訪れてはくれない。
結婚生活なんてものは多種多様であるとわかっていても、
誰もがこんな風になる可能性を持っているというのなら、
ちょっと結婚は遠慮したい・・・
と少なからず思ってしまった作品。
あまり好きだとは思えなかったけれど、
それだけリアリティがあるということだとも思う。
Posted by ブクログ
同じマンションの主婦仲間と子育てに勤しむ三十歳の弥生。
夫の微妙な変化に気付きながらも、社会との接点を求めて、タウン誌のライターを始める。
そこに、新たに入居した隣人のあけすけな言動が、平穏だった日常をねじれさせていく……。
リアリズムの名手が切実に描く、人生の岐路に立つ女性の”渇き”と”癒し”。
あなたにとって結婚生活は”おいしい水”ですか?
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よくあるテーマの物語…と思ったけれど
多くの夫婦が登場するなかで
それぞれの特色がよく描かれていて
世界に引き込まれていく。
主人公がいい意味でマイペースでクール。
嫌いじゃないなぁ。
好き嫌いと簡単に決められない人間像がなんともいえない。
最後「やっぱり家庭を大切に見返す」という物語かと思いきや、
自分を大切に旅立とうとする終わり方はすきー。
Posted by ブクログ
団地、というかアパート、というかマンションに住む主婦たちの話。登場人物が多過ぎる気もしたが、あまり盛田隆二らしい暴走もなく、なんとなく終わった。
Posted by ブクログ
―あなたにとって、結婚は渇きを癒してくれますか?
一杯の水の爽やかな表紙についている帯の言葉はなんとも意味深。同じマンションに住む数組の夫婦の平和な日常と、それが少しずつ軋んでいく様子に読みながらどんよりした気持ちになる事があります。子供を同じ幼稚園に通わせ、共働きの夫婦、専業主婦とそれぞれの家庭の形は様々なれど、一見するととても平和である家庭ばかり。
でも、それぞれに抱えている悩みはあり、ふとした拍子に穏やかな時が少しずつ乱されていく様子にはリアリティがあり、一人一人の性格が丁寧に描かれているためのように思います。
主人公弥生が、仕事を始め、色々な男性と知り合い、それと同じくして不満を抱えていた夫との仲をこじれさせていくという展開は、ありがちな不倫話だと思うのですが(実際、面白いようにモテているし。)、この夫婦が離れていく様子は少しもありがちな話では無いように思います。第三者の存在はきっかけに過ぎず、火種は一組の男女の中で長いこと燻っているんですね。それが重く、現実味を帯びて迫ってきます。
夫との間で感じた『孤独』を他の人で埋めることはできない。
傍に居ても孤独。離れて居ても孤独。心に落ちてきた空虚さを埋めることの難しさを突きつけられたように思いました。
Posted by ブクログ
この小説には、特別なドラマが起こるわけでもない。
専業主婦:弥生が、ありきたりの日常から仕事を通じて社会とのつながりを取り戻して行く姿が描かれている。
そこに登場してくる同じ集合住宅に住む主婦たち・・皆、それぞれの事情は少し違う。
専業主婦、バツイチ、起業家、浮気性・・・そして夫婦関係も様々だ。
そしてこの小説では、同じマンション内の各部屋で持ち回りでのホームパーティが催される。
そこでお酒が入り、アダルトビデオを皆で見たり・・そんなのするか!と思わずツッコミを入れたくなった。
また、それぞれ夫婦のプライベートが暴露されたり、浮気のきっかけができたり・・。
何だか昔テレビで見た「金曜日の妻たちへ」の小説版のような感じだった。
我が家のまわりでは幸いなことに(?)そういう機会はない。
しかし戸建住宅でも、世話焼きの家庭があり、ご近所さんを招いてのホームパーティなどを催す話を聞く。
一度このようなことをしてしまうと、毎回参加しないといけないような義務感が生まれてしまわないのだろうか。
そして、かえってギクシャクしてしまうのではないかとも思う。
できることならご近所とは、近すぎず遠すぎずの良好な関係を続けていければいい。
筆者はこの小説の執筆前に、専業主婦、会社員、パート主婦など30代の主婦12人に取材したらしい。
だからこんなに女性心理もリアリティがあるのかと、ついつい感心した。
しかし、あまりにリアルに書かれた集合住宅の各家庭の事情・・
この小説を読むと、独身女性は結婚生活に夢を抱けなくなるのではないかな・・とか、そんなことも考えた。
Posted by ブクログ
なんていうか、主婦がただ不倫に走る話?
こんな結婚は寂しいな〜。確かに主人公の気持ちも分かるけど、
まだ結婚していなくて、憧れを抱いている(?)私としては、あまり知りたくない世界というか・・・。結婚って難しいのかもしれない。本当に愛し合ってる夫婦って世の中どのくらいいるんだろう???