あらすじ
中堅の精密機械メーカー・協和精工の株が、密かに買収されていた。同族会社の経営陣は、事態の重大さに気づかない。彼らの前に立ちはだかるのは、〃買収王〃の異名をとるM&Aの旗手である。相手の真意は、乗っ取りなのか、株の高値買い戻し(キャピタルゲイン)なのか。東京支社の北池隆史は独自の調査をはじめるが……!? 経営者の無念さと心の動揺。迫力の描写。清水一行の独壇場。
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Posted by ブクログ
1985〜1988年の3年に渡って展開された、長野県の企業同士である、ミネベアによる三協精機の敵対的買収劇の始まりから決着間際までをモデルにしたお話。
日本におけるM&Aの第一世代の話として有名らしい。買収は結局、攻め側の社長の病気と資金枯渇で三協精機側の逃げ切りに終わる。
作品のその後の話。16年後の2004年に、三協精機は日本電産(Nidec)の子会社となり、ミネベアは先代の攻めのスタイルを継承した娘婿がM&A路線を継続し、日本電産と同じ一兆円企業に。
作中の男女関係は、流石80年代だけあって現代の感覚からはかなり見苦しい。