【感想・ネタバレ】働くアリに幸せを 存続と滅びの組織論のレビュー

あらすじ

生きづらい世の中。「この世の憂さ」そのものと言える「社会」とは何のためにあるのだろう。生物の社会を見ていくことは人の社会の本質を探るうえで大きなヒントとなる。「組織」と「個」の利益が対立するとき、アリをはじめ生物たちがどのように対処しているのか。そして「アリとヒトの違いとは何か」「『ヒト』を『人』たらしめているのは何か」という哲学的な問題までを、ベストセラー『働かないアリに意義がある』の著者が探る。

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Posted by ブクログ

組織と個人の関係の話。学部の卒論で使った。
おもしろい。こういう本は好きだ。
人間の社会についての話を生物に引き寄せて書いている。
読みやすいけど、身につまされる。
全部は理解できてないんだろうけど、頭がよくなった気がする。また読みたい。

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2013年12月19日

Posted by ブクログ

狩猟採集時代は縄張りを広げてもメリットはあまりなかったため、部族間闘争は熾烈ではなかった。農業が始まると、相手の縄張りを奪えば農地や備蓄していた穀物を得ることができ、相手を奴隷として使役することもできるため、相手を制圧するような戦争が起こるようになり、群選択による強い協力をもたらした可能性がある。

以前は、人間集団を結びつける共通の思想(物語)である神話や伝統によって、大情況の方が小情況よりも大切だとされてきた。大きな物語が失われることによって、集団に対する帰属意識が薄れてきた。

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2018年10月31日

Posted by ブクログ

社会的生物アリ、ハチ、サルからわかることを人間の組織に当てはめて考えた。
効用の考え 人間以外の生物は次世代への遺伝子をどれだけ残せるかで測れるが、人間は異なる。
組織と個体 まず「我々」という認識の範囲がどこまでかという問題。生物は基本的に遺伝子の濃い薄いで測れる。人間社会は、家族、国家、会社、学校など様々な組織に複数属しているケースが多い。個体の効用を無視した組織は成り立たない。ただ生物では、生殖機能を失った働きアリみたいなものもあり、組織に貢献するしかなくなっている。
環境への適応 環境に余裕があれば、指数関数的に員数が伸びる。そののちに環境要因でフラットになり、減少へ転じる。
適応の仕方 絶滅してはいけないため、算術平均ではなく幾何平均的に対応する。つまり、最悪な状況でも生き延びられることを優先するため平常時はバッファーを抱えている。アリでは7-8割の構成員は働かない。また生物は淘汰により後出しで環境対応するが、そのラグにより最適化は不可能。一方人間は、予想ができるし、環境を変えられる技術を持つ。

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2014年05月17日

Posted by ブクログ

動物生態学というのか、虫を含む動物の組織や集団行動をベースに、人間組織との比較やその問題点を指摘するといった内容の本。
ハチやアリの巣における役割分担や、いかに多くの遺伝子を後世代に伝えるかを基準に読み解く虫たちの行動原理についての解説は面白い。この分野についての知識が少ないせいか、必ずしもすべてが分かりやすいというわけではないが、観察事実が理論によって筋の通ったストーリーとなっていることが分かる。
人間組織については、動物生態に比べるとやや思考・思想のバイアスがかかって見えるが、まあ筋は通っている。
気になるのは、本書の中で、「○○については××(既刊の著書)に書いたのでそちらを参照」という記載がされていること。本書で初めて著者の本を読む身には、ちょっとつらい。要旨くらいつけてくれても良いのではないだろうか。

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2014年01月22日

Posted by ブクログ

多様性の価値を進化生物学の観点で考える。
いろいろな選択圧をかいくぐる組織とは
組織の成長とは?

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2013年12月07日

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