【感想・ネタバレ】尾崎紅葉の「金色夜叉」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編のレビュー

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Posted by ブクログ

ビギナーズ・クラシックスの構成のおかげで古典的な文体で描かれる本作を理解しながら読むことが出来ました。原作の文体だけだと多分途中で挫折しただろうと思います。
思っていた以上に面白かった。
あまりにもメロドラマで出てくる人はみんなすごいテンションで笑ってしまうくらい芝居がかっているような、とても映像的で感情にぐいぐい訴えかけてくるある意味暑苦しいお話でした。


以下ネタバレです。(本書にネタバレを隠す必要があるなら。)


宮の裏切りの理由もはっきりしないし、婚家ではすごく大事にされてるのに終始気の狂わんばかりの大騒ぎなのが面白かった。
なにより富山唯継っていう富の山を唯で継いだっていう名前をつけられたこの人がすごいいい人なのに可哀想で笑ってしまう。
貫一も高利貸しになった割にはそれがなんのためと言うか、そこら辺もはっきりしないし女同士の修羅場には喉になんかが詰まったように声は出ないは、なんだかんだ弱腰過ぎて、しかも宮を蹴り飛ばしたり感情の起伏が激しすぎる。
こういうなんというか、もうはちゃめちゃなストーリーが当時の新聞読者を引き付けたんだなぁとしみじみ思いました。
ただ、「金色夜叉」っていうタイトルはずば抜けてかっこいいと思う。

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2024年03月27日

Posted by ブクログ

熱海でバスガイドさんが「ここが金色夜叉で有名なお宮の松ですよ~」と言うので、どんな物語か気になり読んでみました。
実は原文を読んで挫折していたので、この本では現代語訳と解説つきで助かりました。

とても面白い!明治時代の昼ドラという感じ

このシリーズは時代背景や筆者についても解説してくれるので古典や難しい近代文学も楽しめるし、当時の読者と感想を共有できる感じがして良いです。
夏目漱石の夢十夜や草枕との共通点を知って、次はそれを読んでみようと思いました。

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2020年10月28日

Posted by ブクログ

熱海にある貫一とお宮の像のイメージしかなかった。
解説と訳のついた金色夜叉の入門書。日本人の書いた日本の小説なのに、訳と解説がいるとはどういうことか、と思うが、原文を読むともはや古文の域で、難解すぎる。この1冊では全文が掲載されているわけではないので、ざっくりとあらすじと楽しむところが分かったところで原文全文を読みたい。
2018/9/16

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2018年09月16日

Posted by ブクログ

男は女を殺してやりたいくらい憎んでるんだけど、女の方はもうあなたに殺されたいみたいになってて、あなたに殺されないなら自分から死にますと言って崖に向かって行くのを、男は追いかけて止めようとするが間に合わない、そういう夢を見て、女を愛しているのだと知る。女を背中におぶったら女がいつの間にか白百合の花になっているシーンがすごくすきだし、夏目漱石の夢十夜?って感じだし、尾崎紅葉のほうが前だし、とても素敵だった。究極の贖罪とは死であり、究極の赦免もまた死なのかなあって。死は愛を生むんだけれども、それはとても美しくて、悲しいなあって。でもそういうのがとっても好きだなあって。ロミジュリも、金色夜叉も、そういうお話。あと女が川に身を投げるシーンも、女の死体が川に浮かび、流れていくさまが、オフィーリアを連想させ、これも夏目漱石の草枕を思い出すし、やっぱり尾崎紅葉のほうが前なの。

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2015年01月19日

匿名

購入済み

入門編としては良い

あまりに有名すぎる作品なので、敢えて読んでみようと思ったことがなかった。解説書なのでやはり内容的には物足りないが、入門編としては良いと思う。原文もこのくらいなら全然読めそうなので、本編を読んでみようと思う。

#タメになる

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2023年01月02日

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