あらすじ
群れから排除されたり、親密な居場所を作ろうとして消耗したり……著者自身、人生で孤独の感覚を何度も味わってきたという。本書では内なる孤独を掘り下げるヒントを整理しながら、この社会がいかなる孤独を生み出しているのかを考察。見た目の不安が「努力不足」と見なされる風潮、性格ごとの孤独対策、不当に恥ずかしいものとされる承認欲求など、さまざまな角度から孤独の正体に迫る。 ●ソロ充とソロ活 ●「見た目」不安と社交恐怖 ●ニューロダイバーシティ(神経多様性)を知っていますか ●自分を閉ざすと人間関係を築きにくい ●「本当の友達」よりも「それなりのつながり」を ●「性格がいい」とはどういうことか ●「恋愛以外のつながり」を探すディズニー&ピクサー 「私たちはいまだに、『群れ』との適切な距離感を把握しきれていません。人類がこれだけ繁栄し、あるいは人生をこれだけ生きてきたのに、ひとりぼっちはさびしく、かといって群れに対しても腹が立って仕方がない。生まれてこの方、止むことのない『孤独』、その正体に少しでも近づくべく、多角的な視座を共有すること。それが本書の目的です。」(「はじめに」より)
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Posted by ブクログ
TBSラジオセッションのパーソナリティ、評論家の荻上チキ氏。
彼の主張はうなづけるものが多い。
そのチキさんが、パーソナリティをするかたわらで著したこの新書。
番組の主張に比べれば語り口はマイルド。
まつもとみなみさんのイラストがまたやわらかく、
この新書の雰囲気を作ってくれている。
テーマは孤独。孤立との違いにはじまり、
孤独と言う言葉、現象を掘り下げる。
サードプレイス、居場所にやんわりつっこんでみたり、
コラム的に話が進む。ある意味お気楽。脱力に近い。
しかし、ディズニーのプリンセス論は力が入っている。
プリンセスを通した男性キャラクター論なのかもしれない。
この新書に結論はない。
孤独は自分ごとではあるが、社会ごとでもある、
むしろ社会ごととして、考えていこう、
という投げかけで終わっている、と思ってよいのだろうか。
大事なテーマ、と思いつつ、
そんなにぴんと来ていない自分がいることに気づく。
自分は孤独ではないのだろう。
第1部 孤独を生む社会
孤独の発見?
群れから離れても、群れの中にいても…
私たちはどうセルフケアするか
ソロ充とソロ活
結局、孤独も金次第?
孤独の論理と資本主義の精神
居場所をもう一つ?
「見た目」不安と社交恐怖
第2部 〈わたし〉の孤独を考える
ニューロダイバーシティを知っていますか
性格ごとの孤独対策
コロナ禍のストレスを振り返る
自己開示と自己呈示
「本当の友達」よりも「それなりのつながり」を
「性格がいい」とはどういうことか孤独は人を攻撃的にする
「時間の貧困」が孤独を深める孤立を生む校則?
あなたの「承認欲求否定」はどこから?
冷笑しても、愛は得たいうつと孤独の違い
第3部 それでも群れずにはいられない
他者を助けずにはいられない人
つながりの先にある問題
朧げな観客
恋愛で孤独は満たされるのか
「恋愛以外のつながり」を探すディズニー&ピクサー
孤独対策は排外主義政策になるか
安全を積み重ねて孤独から抜け出す
Posted by ブクログ
「なぜ人は、群れるのが嫌なのにさびしくなるのか」という帯のキャッチにひかれて読む。
孤独と孤立は違う。孤独もいいものだ、という言説もあるけれどほんとうにそうか。人はなんらかの関わりがないと生きていけないのではないか。
自己開示、苦手だなー。
Posted by ブクログ
豊富な挿絵とともに中高生にも分かりやすい語り口で書かれたエッセイ。
コロナ禍における「趣味とストレス」の関係について。
趣味が多い人ならストレスを溜めずに過ごせたのかといえば、必ずしもそうではない。
一見、インドアな趣味を持つ内向型の人は自粛生活に強いと思われがちだが、実際にはそうした人ほど高いストレス反応を示していた。
「ストレスへの感受性や性格など、もともと傷つきやすい人ほど内向型趣味を持っており、そうした人はコロナ禍でもしんどい思いをしやすかった」
他、記憶に残った箇所をメモ。
・孤立と孤独の違い
・ニューロダイバーシティ
・オンライン脱抑制には良性的なものと有毒的なものがある
・性愛規範性を基礎とする結婚制度はさまざまな差別を肯定してきた
手軽に読めるボリュームなので、「読んで損はない」と思える一冊だった。