あらすじ
「美しい和音」に隠された、驚くべき洗脳の歴史とその正体とは――。
認知科学者・苫米地英人が、音楽と脳をめぐる衝撃の真実を解き明かします。
私たちは日々、音楽に癒やされ、励まされ、感情を動かされています。
しかし音楽は、単なる娯楽にとどまりません。扱い方を誤れば、きわめて強力な「洗脳装置」にもなり得るのです。
あなたが信じる「美しさ」は、作られたものかもしれない
多くの人が美しいと感じる、ピアノの「ド・ミ・ソ」の和音。
ところが、現代の標準である「平均律」においては、この和音は数学的に完全な協和ではなく、わずかな濁りを含んでいます。
それでもなお、私たちはなぜそれを美しいと感じるのでしょうか。
そこには、歴史の中で形づくられてきた宗教的背景や、教育を通じて長年刷り込まれてきた価値観が深く関わっています。
音楽は「脳」を支配する
音楽は耳から入り、脳幹、視床、大脳辺縁系といった脳の深部に直接働きかけ、情動を大きく揺さぶります。
本書では、ヒット曲に共通するコード進行の秘密から、アフリカの太鼓がもたらすトランス状態のメカニズムまで、音がどのように人間の意識や能力に作用するのかを、認知科学の視点から詳しく解説します。
音楽の歴史、宗教、脳科学、そして未来。
本書は、「聴く」という体験そのものを根底から見つめ直し、音の力によって自己の可能性を解き放つための一冊です。
※本書の内容は、紙版の書籍が発売された当初の内容を収録したものとなります。時事情勢・制度等は現在の状況と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
平均律と純正律の違い、音楽が宗教や洗脳に利用されてきた歴史など、新たに学ぶところ大であった。けど、どうもこの情報はこの本が出る前から知ってる人は知ってる情報らしくて、まぁ書き方がすごいな。
Posted by ブクログ
僕らが学校で習う平均律は宗教的理由で作られた、というお話。
……なんですが、そこから感じ取るべきなのは、著者のこれまでの本の全てに共通している “ スコトーマに気づくのが大事 ” ということ。
スコトーマというのは目の前にあるのに心理的な要因で見えていないもののこと。
本作で取り上げられた平均律も、学校教育でも世間的にも、音大ですら当たり前のように「美しもんだ」と決めつけて語られているものだけど、実際には濁っている。
濁っているという音楽的な側面だけみると「なんでそんなものが普及しているの?」と疑問に思うけれど、博学な著者から歴史的経緯を説明してもらうと、なるほどさもありなんと膝を打つ。
著者が他の人たちと違うのは、そこで浮かび上がってきた問題にたいして自分で解決策を提示して、実際にモノを作ってしまうところ。
本書に付属している音源がそれであり、著者本人が定期的に開催しているライブもそう。
呆れるほどの多彩さが可能にした一冊。