【感想・ネタバレ】螺子式少年のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2013年03月04日

古本屋で購入。長野まゆみ先生はすきだったけれど、初めて読む本。
相変わらずの独特の世界で、楽しかったです。お気に入りの一冊!

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Posted by ブクログ 2012年08月21日

本物と偽物の区別
境界線の曖昧さ
結局のところ私たちが見て聞いて信じている真実とは、表面上のものに過ぎないのかもしれない

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Posted by ブクログ 2010年07月22日

設定は近未来っぽいのにそれでも漂うレトロ感。言葉の選び方によるものなのだろうけどやっぱり好きなんだなあ。

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Posted by ブクログ 2019年11月01日

面白かったです。
百合彦も野茨も葡萄丸も、少年たちが誰も彼もレプリカだと思ってしまう、ぐらぐらする世界でした。
野茨が本物かレプリカか見分けられない百合彦と、どちらなのか即答する葡萄丸。
人の見る力なんて当てにはならないのかも、と思いました。
そして近未来と懐古が混じり合う空気とディストピアな雰囲気...続きを読む…たいへん好みです。

「寝ても覚めても」と、人の認識の曖昧さを感じる作品が続きました。

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Posted by ブクログ 2016年11月27日

長野作品の中では比較的わかりやすいテーマだった。物語もわかりやすい。後半になるにつれこの主人公達はレプリカなのか、本物なのか、いよいよわからなくなっていくのだが、そんなこと関係ないんじゃないか。という気さえしてくる。大切なのは本物なのか偽物なのかどうかではなくて、自分がどう向き合うかという、信頼の問...続きを読む題なのだという。

代わりに葡萄丸のレプリカが送られてきて、彼との生活が始まる、となった時、このようにどんどんレプリカは増えていくのだと思うと、少し怖くなった。ある意味ホラー?

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Posted by ブクログ 2013年02月16日

百合と茨(ばら)だったとは…。読んだ当時は何にも知らんかった。笑
しかし本物かレプリカかっていうモチーフはたまらん。しかも「螺子式」ねじしき。うーん読み返したい。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

結構お気に入りのお話です。話が面白い。
レプリカ。本人そっくりの存在。ほんものかレプリカか。
自分のことをレプリカと言い出す野茨が不安な百合彦。
ほんものとレプリカを見分けられない百合彦が不安な野茨。
葡萄丸にははっきりと見分けられるのに、百合彦はわからない。
ぼくには誰もいないという葡萄丸。
少年...続きを読むたちのいろいろな想いが交差するのが好きです。
不可解な終わり方をする話が多い長野まゆみですが、
この話の終わり方は結構おもしろくてお気に入りです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

こういうおもちゃ箱やら岩石標本やらを一緒くたにひっくり返したみたいな世界観が好きでたまらない。模造だと分かっていても息を止めたまま見入ってしまいたくなる極彩色のそれ。
長野作品の魅力の一端とは即ち、彼女の持つ「少年」という種族に対する美学。未分化で人間的な生身の体を持たない者たちへの無上の愛であり憧...続きを読む憬であり賛美は、長野少年たちに与えられた名前に具象化されているように思われる。彼らの名前リストとかあったら一日眺めていたいくらいだ。今作の『葡萄丸』は大ヒットだった。素敵過ぎる。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

物だけではなく、人物までレプリカとして作ってしまう世界。自分のレプリカが自分の知らない所で活動してたらどうしますか?結局、誰が本物だったのか・・・?

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Posted by ブクログ 2016年05月04日

「つまりね、ホンモノかレプリカかということが、なぜ重要なのかということだよ。」(p.154)


本人と区別がつかないほど精巧に作られたレプリカキットが出回る世界。従弟の葡萄丸と暮らす百合彦と、彼の友人野茨を中心としたSF風のお話。

野茨とレプリカの区別がつかない百合彦は本物の野茨を探すうちに、一...続きを読む体、何が野茨を本物と証明することになるのかと考え始める。
一方、本物の野茨はレプリカの百合彦と会っていたらしく、自分の気付かないうちに自分のレプリカが作られ、動いている。それも、1つではなく無数に存在するとなるともう本物がどれだったのかさえわからなくなる。
案外、友人のレプリカに戸惑う百合彦本人がレプリカだった…なんてことも考えられる。

ラストで新たなレプリカが登場したことにより、いなくなった人の埋め合わせとして、すぐに入れ替わりのレプリカが送られてくるのかもな…と思った。そうやってレプリカにどんどん交代させていくと、もう生身の人間が1人もいなくなるのかもしれないなぁ……結構怖い。

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Posted by ブクログ 2015年12月18日

<・・・このレプリカは組み立て完成品でございます。分解は自由、簡単。再組み立ても可能です。ご希望であれば、モデルの意識を複製することもでき、よりリアルにお使いいただけること請け合いです。登録品ですので、まずは当社までご連絡を。>


じぶんと同じ顔、同じ背格好の「レプリカ」が当たり前に存在している近...続きを読む未来世界の、少年たちの話。SFと筆者の文体がふしぎといいぐあいにマッチしていて心地いい 読みながら舞台はエーゲ海沿いの街並みをイメージしていた 葡萄丸や百合彦の父親たちのおだやかに諭す感じの口調が気にいった まあ彼らもレプリカかもしれないんだけどね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年11月21日

主人公の百合彦と、従弟の葡萄丸と、友達の野茨。学生らしいから今回も12~14歳ぐらいの美少年想像しながら読んだ。
野茨のレプリカを彼の母親が作ったという話から始まる。百合彦が何人もの野茨のレプリカと出会ったり、葡萄丸はレプリカと本物の違いが判ったり、サーカスに行ったり、百合彦と葡萄丸の父親が来たりす...続きを読むる。
最終的には「結局みんなのレプリカが蔓延してるのかもしれない」みたいな終わり方。葡萄丸のレプリカが家に届いている、さてどうしよう、っていう。
(美少年が吸う)(違法な)煙草、ソーダ水かなにか、まぶしいぐらい明るい、真っ白な街。

長野さんの作品いくつも読んだけど、これは終盤で「あれ?」って思った。速足すぎないか……?速足っていうかはしょりすぎっていうか起承転結の結の部分が異常に短いっていうか……
なにせ美少年がそろって煙草吸ってたりするから、もう低俗な読み方をしているわたしのような人間はとても楽しく読めたけど、物語としてはそんなに楽しめなかったかもしれない。もっと話が広がるものかと。
でもこれはサクッと気軽に読むつもりで買ったから、そういう意味ではめちゃくちゃ合ってた。ほんとにサクッと気軽に読める。長野さんの文章ってよくわからなくても(理解力と想像力が足りないから)すらすら読めて自分に向いてるんだと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年10月13日

相変わらず素晴らしい世界観。読み始めるとすぐにどっぷり浸かれる。SFなんだけどファンタジー色が強いからそこまで固くないので好き。この世界では色んな人がレプリカされているんだろう。葡萄丸のお父さんがレプリカなのも実は死んで仕舞ったんじゃあないかとか、野茨のママも本当の野茨を亡くしてレプリカを作ったんじ...続きを読むゃないかとか憶測だけど、考えてしまう。 それにしても、長野まゆみの世界は全てが綺羅綺羅している。夜警が買ってた果実入りのシトロネル酒私も飲んでみたい。

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Posted by ブクログ 2013年07月24日

久しぶりにキラキラモードの文章が読みたくて再読。
瑠璃・紫瑛など作品中の漢字にふってあるルビを見ずに
どんな物なのか漢字のみを見て、自分で想像をするのが
ちょっと楽しかった。

この作品が不気味なのは、本人の全く知らないところで
自分そっくりに作られるレプリカが、普通に生活を送っている
こと。 依頼...続きを読む者が身内だった場合、同じレプリカが大量に
作られ本人か偽者かの見分けが、周りでつかなくなっている。
心までも本物そっくりにコピーできるレプリカと本物との
違いは? どこで線引きをするの? 
答えの出ないグルグル感が久しぶりに面白かった。

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Posted by ブクログ 2012年10月06日

誰が本物で、誰がレプリカか。
誰もが本物であって、誰もがレプリカなんだ。
本物とレプリカは必要なのか。

なにを考えどう生きるかが大切であって、本物もレプリカもないんだ。
そんなことを考えながら読みました。

煽りにはサスペンスとありますが、私には穏やかな時間が流れているように思えます。サスペンス特...続きを読む有の切迫感はありませんでした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年05月31日

人間そっくりの精巧なレプリカの出現により、「本当の存在」とは何かを考えさせられるストーリー。

親友であるはずの野茨の本物とレプリカの区別がつかない百合彦。
野茨とソリが合わない従兄弟の方が確実に見分けており、元々野茨がレプリカだったのではないかという仮説に戸惑う。
百合彦は結局自分の知っている野茨...続きを読むがいなくなってしまうことを恐れていた。
「今、目の前にいる人を信じられるか信じられないか」という父親の言葉に全てがあるような気がする。

しかし、謎が。
野茨は結局オリジナルだったのだろうか。
野茨のレプリカは何体もコピーされて製造されたのだろうか。だとすれば、母親が依頼したのではなく、テスト商品としてデータを提供したか?
百合彦のレプリカは誰が何のために作らせたものなのか?
もしかしたら登場人物全ての人のレプリカが存在するのでは?

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Posted by ブクログ 2012年03月27日

どれが本物でどれが偽者…?目の前にいる人物や事実を今の時点で信頼するかどうか、ということがたぶん重要なんだろうけど。自分の存在が危うくなるようで収拾つかなくなるようで…あ、なんかもやっとする。正解を教えてください(泣)(というか、発売時点で入手しておいて、今まで本棚にあったのに実は一度も読んでなかっ...続きを読むた事実が自分で怖い)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年02月28日

内容(「BOOK」データベースより)
行方不明の野茨を探して、
百合彦と葡萄丸は「仔犬座サーカス団」を訪ねた。
そこには野茨そっくりの少年はいたが…。
近未来世界を舞台に、
“ほんとうの存在とは何か”を求めてくり広げられる、
傑作サスペンス・ファンタジー。

*☆*――*☆*――*☆*

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Posted by ブクログ 2011年10月05日

彼がホンモノかレプリカかというのは、それほど問題ぢゃないんだ。ぼくが気にしてるのは、野茨自身の意識はどこに属しているのかということなんだよ。極端にいえば、姿かたちはどんなに変わってもいい。
(P.155)

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

行方不明の野茨を探して、百合彦と葡萄丸は「仔犬座サーカス団」を訪ねた。そこには野茨そっくりの少年はいたが…。近未来世界を舞台に、“ほんとうの存在とは何か”を求めてくり広げられる、傑作サスペンス・ファンタジー。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

レプリカたちで溢れたら、と思うと興味深いような怖いような。葡萄丸の目は持っていたい。百合彦のように、大切な人を見付けられないのはひどく恐ろしいことだ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

この人、最初の導入間違えると、印象かなり変わってくる。私は処女作の『少年アリス』から入ったが、近年の著書から読んだ人は、どういった感想を持っているんだろう。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

面白かったー!なんでこう、長野さんの書く少年たちは可愛いかな!百合彦も野茨も葡萄丸もみーんなかわいい!!!話の方は、誰が誰だか分からない怖さがあった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

装画:長瀬典子
装丁:泉沢光雄

“「ほんとうの存在とは何か」を求めて繰り広げられる、傑作サスペンス・ファンタジー”
長野さんのおはなしはいつも、生と死、そしてアイデンティティの問題を描いていると云って良いと思います。
それを、少年や近未来、小宇宙的象徴を使って描き出そうとしているように思います。
...続きを読む(文庫版)

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