あらすじ
大好きだったテニスをやめ、彼女にもフラれ、秋葉原の夏空の下でからっぽになってしまった少年・菅原誓。彼が出会ったのは、ゲーム『ワンダブルス』での同人活動に夢中なイタい少女・ハイジだった。「パンピー」と「オタク」――当然のように意見を衝突させた2人。誓はハイジに対し、自分も同人誌を描くことで勝ち負けを見せつけると言うのだが……?
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Posted by ブクログ
ツイッターで見かけて面白うそうだったので購入。オタク女子と一般人男子の邂逅を描き、そのギャップと人間的に差のない心の問題を作品に盛り込んでいました。タイトル通り、イタい人間たちが織りなす物語です。
イタさに差はない。痛いやつという言葉が流行ったのはいつ頃だったかな。どちらかと言うとオタク活動をしている人に使われ始めたのをきっかけに何かに必死になってるやつすらも痛いと呼称していたように思えます。今作品は両方の意味での痛いやつが中心の物語です。リア充でもオタクでも必死になってやっていることに差はなく、表面的な部分で溝を作ってしまうのは人間的に寂しい行為。作品内では主人公の誓がこれでもかってぐらいのオタクに対しての偏見持ちでありまして、自分の偏見と自分の体験を照らしあわせ、ヒロインであるハイジとの溝を埋めていく。1巻ではラブコメよりもどちらかと言えば主人公のそういった精神的成長を描いています。根本的なところではイタいやつに差なんてなくて、誰かに痛いと言われようが言われまいが自分の好きなことを信じ抜く。序盤で妹の芽衣が言っていましたがそう簡単に偏見を無くすのは難しいことなんで、これからが本場と言うべきか。イタい生き物を貫けれるか見ものですな。
ここからラブコメも絡めてくるのか、それとも誓とハイジの精神的ギャップを埋めていく作業を続けていくのか、それなりにバランスが難しい作品になると思いますが、できることはたくさんあると思うので期待しています。個人的には続けられるかどうかわからんがもっとストレス貯まる展開やキャラをだして、きわどくやってほしい。