あらすじ
NYツインタワー跡地での万羽鶴展と、広島のサダコ鶴とが結びつき、やがて、9.11で身内を亡くした日米双方の遺族たち、原爆投下を決定したトゥルーマン大統領の孫と被爆者たち、NYの高校で学ぶ子どもたちなど、日米さまざまな人々や、それぞれの複雑な想いが互いにつながり会う連鎖が始まります……。禎子さんの遺族の通訳を担当したNY在住の著者が、「サダコ鶴」の行方とパワーを傍らで見つめ綴ったドキュメント。
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Posted by ブクログ
ヒロシマの原爆時、2歳だった佐々木禎子さん。その後12歳になり白血病で亡くなったが、闘病中には痛み、苦しみなどの愚痴をもらさず、ひたすら願いをこめて折り鶴を折ったことで知られています。そんな彼女の生き方を知った皆が平和を望み、祈るでしょう。この本には、一人のニューヨークに住む日本人女性が、9.11に合い、彼女の願いを、平和への願いとして伝えてこられたお兄さんや、原爆投下を命じたトルーマン元大統領の孫に会うなどして見る事の出来た人々の思いを、実際に会って語られた言葉を交え記しています。平和な世界の為に、この苦しみを、恨みではなく、大きな赦しの気持ちで接することが小さな一歩である。と考えたご本人達の苦悩。それは読んだ子ども達が大人になってから本当に腑に落ちるのかもしれませんが、憎しみから平和は生まれないということを教えてくれる一冊です。小学高学年以上